ジャパンミート<3539>は東京都、茨城県を中心に関東近郊で約80店舗の食品スーパーマーケットをチェーン展開する。社名が示す通り、もともと精肉販売に強みを持ち、2013年に「肉のハナマサ」を傘下に収めたことで店舗網は格段に厚みを増した。「1000億円企業」の仲間入りを果たした原動力の一つがM&Aの積極活用だ。その同社が3月初めに新たなM&Aを発表した。

埼玉地盤の「タジマ」を子会社化へ

買収するのはスーパーマーケットのタジマ(埼玉県越谷市、松谷康明社長)。同社は1961(昭和36)年設立で、越谷市など埼玉県東部エリアで地域密着型「スーパーマーケット タジマ」を11店舗運営している。年商は約100億円。5月1日に全株式を取得し、完全子会社とする。

タジマのグループ入りによって、これまで5店舗(ジャパンミート「卸売市場」)と手薄だった埼玉での店舗網が大幅に拡充する。グループ全体でスーパーの店舗網は90店舗を超え、100店舗の大台がいよいよ見えてくる。

ジャパンミートは精肉を原点に、M&Aの積極活用で業態と規模を拡大してきた。グループの中核であるスーパー事業は精肉専門店として出発した後、青果、鮮魚、総菜の専門会社を次々に傘下に収めることで業容を広げてきた経緯がある。店舗内ではそれぞれの専門性を生かし、一般的な食品スーパーとは一線を画した品ぞろえと特色ある売場づくりを推進している。

購買意欲を高める「異常値販売」に定評

その一つが「異常値販売(単品大量販売)」だ。特定の商品を大量に陳列し、顧客へ商品をアピールして購買意欲を高める手法をいう。具体的には、陳列量・フェース(陳列面)を通常の3倍以上に露出を拡大し、ボリューム感を出すことで顧客にインパクトを与え、顧客が思わず手に取ってしまう活気ある売場をセールスポイントとする。

ジャパンミートHPから:売場の様子

こうした異常値販売を軸としたサプライチェーンを支えるのが物流加工センター。店舗で販売する精肉の約6割はセンターで加工して供給し、売れ筋に特化した少品種大量生産により戦略的、効率的な販売を追求している。

2016年にはグループ売上高2000億円でも対応可能という新物流加工センター(茨城県茨城町)を開設した。大量備蓄機能を活用し、食材価格の変動、為替変動を受けにくい商品仕入体制を構築している。

業績はどうか。13日発表した第2四半期(18年8月~19年1月期)決算によると、19年7月期(通期)予想は売上高1.6%増の1100億円、営業利益5.3%増の46億8600万円。連結財務諸表を作成した14年7月期から毎期増収を達成し、営業利益も過去最高を見込む。さらに来期(20年7月期)は子会社化するタジマが年間を通じてフルに業績に寄与し、10%前後の増収が期待される。

◎ジャパンミートの業績推移(単位億円)

17/7期18/7期19/7期予想
売上高103710821100
営業利益394446
最終利益262727