高島屋<8233>が独自路線を強めている。大手の百貨店は2000年に入り経営統合によって4つの大きなグループにまとまった。高島屋もエイチ・ツー・オー リテイリング<8242>との経営統合を摸索したが、2010年に破談になって以降は、4グループと並ぶ存在として独立独歩の運営を続けている。

その一つが2018年9月に25日にオープンした東京・日本橋の「日本橋高島屋S.C.」。日本橋店の新館完成を機に施設全体をショッピングセンター(S.C.)に改称し、従来からの百貨店の本館と、専門店がテナントとして入る新館などでショッピングセンターを作り上げた。

高島屋はショッピングセンター路線で突っ走るのか。それとも4つの百貨店グループと再度経営統合を摸索するのか。さらに仕入れなどで連携している地方の百貨店の買収などの可能性はないのか。日本橋高島屋S.C.の成果によって今後の進む道が大きく変わりそうだ。

7時30分開店で、朝食需要を取り込む

日本橋店の新館は、近隣の住民や就労者の生活スタイルに合うように営業時間を本館の百貨店と大きく変えている。本館の開店時間は10時30分なのに対し、新館の一部のテナントは7時30分と3時間も早い。朝食需要に対応するためで、出勤前のサラリーマンらを取り込む作戦だ。

閉店時間も本館の19時30分に対し、新館の地下にある食品スーパーなどは23時まで営業する。近隣の住民が帰宅途中で食料品を購入する需要に対応するのが狙いだ。

ショッピングセンターとはいっても新館の店内は百貨店の雰囲気が残る。百貨店の特徴である1階の化粧品売り場やブランドショップ、上層階の催事場などはないが、店内の案内放送が本館の催事情報であったり、ゆっくりと動くエスカレーターなどは百貨店のそのもの。

建物の外観は重厚感のある石造りの本館とは異なり、金属的で現代的な仕上げりとなっており、両館の特徴の違いがよく表れている。

日本橋高島屋S.C. 右が本館、左が新館