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【スクロール】M&A によって業容が急変 1000億円の大台突破を目指す  

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スクロールグループの目指す姿を表現した「スクロールの街」 同社ホームページより

カタログ通販からスタートしたスクロール<8005>が複合通販を目指してM&Aを活発化させている。2018年だけでもすでに5社を買収しており、そのうちの1社はなんと旅行会社。祖業の衣料品通販からまさに、複合通販へと事業スタイルが大きく変わりつつある。この先どのような業種の企業を傘下に収めていくのか。変化が楽しみな企業だ。

大きく変わる事業スタイル

スクロールは1939年に浜松市で武藤洋裁所として創業した。当時はミシンが6台しかない小さなスタートだった。1951年に武藤衣料に社名を変更。さらに1967年にムトウ衣料に社名を変更、同年に後に主力事業となるカタログ通販につながる衣料品カタログの「ムトウ総合カタログ」を発行した。

1987年に個人通販用のファッションカタログ「ラプティ」を創刊、1997に個人用雑貨カタログ「生活雑貨」を創刊した。1996年には早くもインターネット通販の「ムトウOn‐line(scroll shop)」を開始。2009年にネット通販で使用していた名称であるスクロールに社名を変更した。

同社では創業から1955年までを「創業期」としており、この期間に官公庁から肌着類の縫製を大量受注するなどの盛り上がりがあった。その後1967年までを「構築期(ビジネスモデル構築の時代)」とし、全国の婦人会との直接販売を始めたり、出張員(セールスフォース)による販売に乗り出すなど、新しいビジネススタイルを生み出した。

その後1993年までを「成長期(総合通販時代)」とし、大型コンピューターを導入し、受注出荷システムを構築した。さらに2009年までを「成熟期(EC化推進の時代)」とし、この間にムトウon-line shopを開設したほか、企業ホームページの開設や、IR活動などに取り組んだ。

その後現在までを「変革期(複合通販の時代)」とし、経営基盤の再構築やM&Aによるビジネスモデルの取り込み、さらに買収した子会社の成長のための投資などを進めている。

では変革期の核とも言えるM&Aの状況はどうだろうか。

同社ホームページより

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