中部地区を地盤とする食品スーパーのバローホールディングスが、2027年3月期に目指していた関西圏の売上高500億円の目標が、2026年3月期に達成できる見通しとなった。
マツキヨココカラ&カンパニーがM&Aにアクセルを踏み込んでいる。8月、9月と2カ月連続で買収を発表し、3月の案件と合わせて今年のM&Aは3件。同社は経営統合で2021年10月に発足後、しばらくM&Aから遠ざかっていたが、“再起動”した形だ。
調剤薬局業界でM&Aの攻防が激しさを増している。アインホールディングスは「ウエルシア・ツルハ連合」の誕生で、調剤トップから滑り落ちかけていたが、大型買収を足掛かりに首位の座を守る。一方、業界2位の日本調剤は株式を非公開化を決断した。
調剤薬局中堅のファーマライズホールディングスは、M&A戦略を変更する。積極的なM&Aで事業を拡大してきたが、M&Aに伴う費用の増加などにより、大幅な営業減益となったことから、PMIに注力し足場を固めることにした。
ドラッグストア業界2位のマツキヨココカラ&カンパニーは、2031年3月期に中・小型の企業買収を含めた事業成長で売上高1兆3000億円を達成し、これにM&Aなどによって実現を目指す連合体構想分を上乗せする事業拡大計画を策定した。
食品スーパーマーケットとドラッグストアはいずれも業界再編が進んでいる。その中で「クスリのアオキホールディングス」は各地の地場食品スーパーを次々に買収している。ドラッグは食品スーパーを買収する背景にどういう狙いがあるのだろうか。
調剤薬局最大手のアインホールディングスが500億円を投じて、インテリア・雑貨のフランフラン(東京都港区)を傘下に収める。経営の第2の柱とするリテール(小売り)事業の強化が狙いだ。
香港の投資ファンド・オアシス・マネジメントが、クスリのアオキホールディングスの株式を2度買い増し保有割合を9.67%に高めるとともに、アインホールディングスの株式を5.29%買い増し、保有割合を14.89%に高めたことが分かった。
隣接するドラッグストア業界と調剤薬局業界をめぐり、横断的な再編の動きがにわかに高まってきた。その引き金を引く格好となったのが他ならぬモノ言う株主だ。
2024年2月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比21件増の98件となり、過去10年で最多を記録。取引総額は1兆775億円と2か月連続で1兆円を超えた。上位にはMBO(経営陣による買収)が並び、金額未確定・非公表ながらドラッグストアが関わる大型案件も連続した。