ユニ・チャーム<8113>は日本を代表するグローバル企業の一つに数えられる。紙おむつ、生理用品など衛生用品で世界の市場をいち早く開拓し、海外売上比率は現在6割に達する。なかでも中国を含むアジアではシェアトップの商品を多数持ち、圧倒的な強みを発揮する。9月には600億円を投じてタイの同業大手を買収した。“アジア制覇”にまた一歩前進した格好だ。

ユニ・チャームの商品群

東南アジアで攻勢、600億円投じて過去最大の買収

ユニ・チャームが先に傘下に収めたのはタイの紙おむつメーカー、DSGT(バンコク、売上高279億円、純利益8億円、純資産92億円)。ケイマン諸島にある親会社から全株式を約5億3000万ドル(約600億円)で取得した。東南アジアでは2011年にベトナムのダイアナ(ハノイ)、2013年にミャンマーのミャンマー・ケア・プロダクツ(ヤンゴン)を相次ぎ買収しているが、同社の海外M&Aとして過去最大だ。

DSGTは東南アジア全域で紙おむつを商品展開し、タイのほかマレーシア、インドネシア、シンガポールに拠点を置く。ベビー用紙おむつで「BabyLove」「Fitti」、大人用で「Certainty」といった有力ブランドを保有し、域内で高いシェアと認知度がある。

ユニ・チャームは現地でベビー用紙おむつ「マミーポコ」などの自社ブランドを展開し、すでにトップに立つが、中低価格帯の商品の拡充やマーケットポジションの強化とともに、物流機能の統合によるコスト低減など事業シナジー(相乗効果)が見込めると判断した。

建材製造から業態転換し、生理用品に参入

同社は1961(昭和36)年に大成化工として創業した。木毛セメント板を製造する建材メーカーとして出発したが、業態を大転換し、63年に生理用ナプキン市場に参入。74年には生理用タンポンに進出した。

生理用分野で培った不織布・吸収体の加工、成形技術を生かし、ベビーケア(紙おむつなど)、ヘルスケア(軽失禁パッドなど大人用排泄ケア用品、立体型マスクなど)、クリーン&フレッシュ(清掃用シート、ウェットティッシュなど)、そしてペット用品へと事業分野を拡大。多様な商品を通じて育児や介護、家事、ペットまであらゆる世代をサポートしている。

事業活動の場も今や世界80カ国・地域に広がり、日本で有数のグローバル企業に躍進した。

さまざまな世代をターゲットにする:ユニ・チャームHPから