城南進学研究社<4720>は「総合教育ソリューション企業」を経営の旗印とする。大学受験の「城南予備校」から出発し、小中高生、乳幼児、大学生、社会人まで教育サービスの領域を広げてきた。一連のフルライン戦略を可能したのがM&Aによるグループ経営の推進だ。少子高齢化とともに、ICT(情報通信技術)化やグローバル化が進展する中、持続的成長への布石づくりを着々と進めている。

社会人教育に本格参入へ   語学研修のアイベックを子会社化

城南進学研究社は8月から9月にかけて2件のM&Aを立て続けに実行した。語学教育事業のアイベック(東京都文京区。売上高2億1100万円、営業利益1000万円、純資産3700万円)と保育サービス事業のフェアリィー(埼玉県越谷市。売上高3億6100万円、営業利益2700万円、純資産5200万円)の子会社化だ。

アイベックは2006年に設立し、企業向け英語研修の実施、ビジネス英語やTOEIC講座など英会話スクールの運営を主力とする。登録教師はネイティブ約200人を抱え、英語のほか中国語、スペイン語、フランス語、タイ語など多言語に対応している。同社ホームページをみると、顧客にはAGC、三菱ふそうトラック・バス、三井物産、富士通、野村証券など大手企業が並ぶ。

買収の狙いは社会人教育への本格的な進出の足掛かりとすることだ。城南進学研究社は2012年に子会社化したイオマガジン(東京都港区)を通じて企業向けeラーニング講座(文章、セクハラ、パワハラ講座など)を手がけているが、今回、対面によるリアルな形での社会人対象の事業メニューが加わることになった。

保育事業でも買収が相次ぐ

フェアリィーは2015年設立で、0歳から2歳までの乳幼児を対象とした小規模保育園を埼玉県内で9園運営し、保育士の研修・育成に関してノウハウを持つ。これに先立ち、城南進学研究社は2011年に都認証保育所「城南ルミナ保育園立川」(東京都立川市)を開設して保育事業に進出した。

実は昨年5月に千葉県を中心に7つの小規模保育園を展開するJBSナーサリー(川崎市)を子会社化し、事業拡大に打って出たばかり。間髪入れず、地理的にも近い埼玉地盤のフェアリィーをグループに迎えることで、既存保育事業とのシナジー(相乗効果)創出を目指す。