かつて「ダイワ精工」として知られていたスポーツ用品メーカーがあった。釣、ゴルフ、テニス、サイクルスポーツ向けの商品を製造・販売しており、「ダイワ」ブランドを目にする機会も多かったはずだ。そのダイワ精工、2009年に社名をグローブライド<7990>に変更している。「海外企業に買収されたのか?」と勘違いした人も多かったが、単なる社名変更。現在も、れっきとした「日本企業」だ。

グローブライドは今から6年前の2013年に最後のM&Aを実施して以来、鳴りを潜めている。しかし、再び同社のM&Aが始動する可能性が出てきた。そのきっかけとなりそうなのが、2020年に開幕する東京オリンピックだ。

先進技術をいち早く取り入れ、世界に釣具を展開

同社の設立は1955年。前身の松井製作所が輸出用の釣りリールの製造を始めた。1958年に大和精工を設立し、1962年にはリールの国内販売に乗り出す。1964年にはロッドの生産工場も新設。1976年には売上高世界一の釣具メーカーとなった。釣具では高いブランド力を持ち、この分野だけは社名変更後も「ダイワ」ブランドを世界中で使い続けている。

創業時から手がけているスピニングリールは、岸からの投げ釣りや磯釣り、ルアー釣などで使われる。両軸受けリールに比べると扱いやすいため初心者でも使いこなせ、遠投を求められる投げ釣りや軽い仕掛けのキャスト(投げ込み)に利用されることが多い。

ベイトリール(両軸受けリール)の磁力補助ブレーキである「マグフォース」や、スピニングリールで起こる糸ヨレを軽減させるラインローラー機構の「ツイストバスター」、マグネシウム合金を使ったリールなど先進技術をいち早く導入するメーカーとしても知られる。

針やライン、ルアーなどの小物類も充実しており、釣り人には「ダイワファン」が多い。欧米市場でも同社製の釣具が数多くのスポーツ量販店やフィッシング専門店などで販売されている、グローバル釣具メーカーだ。展示会では釣具店関係者だけでなく、熱心な釣りファンが同社の出展ブースに訪れる。

先端技術のいち早い導入により、欧米でも「ダイワ」ブランドの人気は高い(同社ホームページより)