2024年1月のM&A件数(適時開示ベース)は99件で前年同月を6件上回る好調な滑り出しとなった。年明け1月として過去10年で最多。1000億円超のクロスボーダ―案件が複数出たことで、取引総額も1兆円を超えた。
上場企業に義務づけられた適時開示情報のうち経営権の移転を伴うM&A(グループ内再編は除く)について、M&A Onlineが集計した。
1月の総件数99件は、M&Aが活発に行われたことを示唆している...
2024年1月に届け出があったTOB(株式公開買い付け)は7件と、前年同月より2件多かった。規模が最も大きいのが通信教育「進研ゼミ」などを展開するベネッセホールディングスのMBO(経営陣による買収)案件で、総額は2079億円に上る。
2023年の外食・フードサービス企業を対象にしたM&Aの取引金額は2342億円(2023年12月26日現在)で前年比約3.8倍増となった。件数も23件で前年を上回った(2022年は19件)。上位3社の取引総額が大きく、全体をけん引した。
M&Aの取引金額が夏場を境に大きく鈍化している。1~9月累計(適時開示ベース)は前年を27%上回る6兆777億円と好調。ところが、四半期別では1~3月、4~6月が各2兆6000億円に対し、直近の7~9月は約8500億円にとどまり、急ブレーキがかかった形だ。
2023年のM&A戦線は早くも折り返しに入った。上期(1~6月)の上場企業によるM&A件数(適時開示ベース)は前年を43件上回る501件と年間1000件のハイペースで推移している。そんな中、前半戦に最も多くのM&Aに取り組んだ企業はどこか?