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【2022会計年度】日本企業M&A公表案件ランキング

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日本M&Aレビュー 2022年度(4-3月)|フィナンシャル・アドバイザー

日本M&A案件情報 概要

2022会計年度(2022年4月-2023年3月期)日本M&A 14% 減少 17兆円

2022会計年度(2022年4月-2023年3月期)の日本企業が関与するM&A公表案件は、総額16.7兆円と前年比14%減少し、2018年以降4年連続の減少となった。1,000億円超の案件は総額9.8兆円となり、前年から13.4%減少した。案件数は合計32件で、このうち15件を国内案件が占めた。全体の案件数は4,509件となり、前年比11.8%の減少となった。

ハイテクノロジーが5兆円で首位 ヘルスケアは334%増加

被買収側の業種別で見ると、取引総額が最も高かったのはハイテクノロジーで、総額5兆円と前年比18.9%増加し、市場シェアは29.7%を占めて首位となった。2位は工業で総額2.7兆円、前年比1.3%増加し、15.9%を占めた。3位はヘルスケアで、前年比333.6%の総額2.5兆円に達した。

バイサイド・フィナンシャル・スポンサーM&Aアクティビティー 過去最高の5兆円 134%増加

日本企業を対象とした買収側のフィナンシャルスポンサーが直接関与するM&Aアクティビティは、総額4.7兆円と前年比133.6%増加し、1980年の集計開始以来、会計年度ベースで過去最高となった。案件数は、1,128件に達し歴代2位の水準であった。

国内案件 28%増加 OUT-IN案件22%増加 IN-OUT案件 44%減少

国内案件は、総額8.6兆円と前年比27.4%増加した。国内のハイテクノロジー関連は総額3.7兆円に達し、前年比367.4%増加した。これには、2022年度の首位案件となったTBJHによる2.1兆円の東芝買収案件、いちごトラストによるジャパンディスプレイの資本提携案件(2,602億円)、NTTによるNTTデータ海外事業再編案件(2,553億円)が含まれる。

OUT-IN案件は、総額2.7兆円と、前年比21.8%増加し、2015年以来の高水準となった。日本企業を買収した国を取引高ベースでみると、1位が米国で総額1.9兆円、市場シェアは71.1%を占め、前年比14.3%増加した。2位はシンガポールで総額3,562億円、市場シェアは13.4%を占めた。3位は香港で総額1,400億円だった。IN-OUT案件は、総額3.5兆円と、前年比では44.3%の減少、2010年以来の最低水準となった。

トップアドバイザーは野村

2022会計年度の日本関連 公表案件ベースのM&Aリーグテーブルは、野村が総額4.5兆円で2019年以来3年ぶりに首位となった。案件数ベースでは、デロイトが合計130件で初の首位となった。

会計年度 日本M&A マーケット別ランクバリュー(億円)

会計年度 日本M&A マーケット別ランクバリュー(億円)
©Refinitiv(リフィニティブ)

日本企業関連 公表案件 上位10位

日本企業関連 公表案件 上位10位
©Refinitiv(リフィニティブ)

(注)M&Aデータは2023年4月6日時点のものである。 また、案件提出には各アセットクラスの締め切りが適用される。

2022年4月1日から2023年3月31日に公表された案件を対象とする。 合併、買収、市場を介さない自己株式取得 スピン・オフ、 公開買付による自社株買い、少数株主持ち分 (50%以下)の株式取得、及びデット・リストラクチャリング案件を含むが、エクイティー・カープアウト及び市場での自社株買い案件は対象外となる。 リーグテーブルの金額は全て日本円で表示される。 取引金額のついていない場合も対象となり、その場合取引金額は表示されない。 また、取引金額は対象企業に提示された条件に基づき算定される。 日本のプレスリリースにおける全データ及びリーグテーブルは、不動産案件を除外したランキングとなっている。

本記事は、Refinitiv(リフィニティブ)の許可の下、一部掲載しています。

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