味の素グループは、「私たちは地球的な視野に立ち、“食”と“健康”そして、“いのち”のために働き、明日のよりよい生活に貢献します。」との理念を掲げている。
日本初の乳酸菌飲料を軸としたカルピスの事業は、正に“健康”というキーワードに当てはまっていた。しかし、ROEなどの株主価値向上に力点を置いた経営方針の達成のためには、「金のなる木」に属する事業でも切り捨てるという大胆な決断もできる。
味の素グループが過去に行った組織再編の歴史から、味の素グループの経営戦略性の高さおよび実行力が見えた...
マイナス金利の導入による収益環境の悪化、フィンテックの台頭、地域金融機関の再編など課題は山積みの金融機関。それはメガバンクにおいても今後の経営を楽観視できない状況である。みずほフィナンシャルグループの今後取るべき経営戦略について検証する。
損害保険ジャパンと日本興亜損害保険が株式移転により設立した、NKSJホールディングス(現:SOMPOホールディングス)。新興国でのリテール保険と並んで、先進国でのスペシャルティ(特殊保険)分野での収益確保を経営計画として掲げ、商圏を買うM&Aとノウハウを買うM&Aを積極的に行っている。近年、国内で投資を重ねている介護事業への動きも見てみる。
メディア・コングロマリットを目指すフジメディアホールディングス。グループ株式の追加取得、協業を見込んだ出資や第三者割当増資の引き受けなど、毎年数件のM&Aを実施しており、近年はメディア以外の事業領域への投資も進めている。セグメント別の利益などを分析してみる。
国内広告業界の首位を独走している電通は、広告コミュニケーション産業の世界ランキングにおいても5位に着けている。今でこそグローバルな地位と活発なクロスボーダーM&Aのイメージを持つ電通であるが、意外にも2010年頃までは国内での売上高が90%以上のドメスティックな企業であった。13年4月の英国イージス社の買収を転機に乗り出した、クロスボーダーM&Aの戦略を分析する。