東芝にとって「ラッキー」だった?臨時株主総会での2分割案否決

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臨時株主総会で「東芝解体」は回避された(Photo By Reuters)

物言う株主の「仲間割れ」は東芝にとって巻き返しの好機

物言う株主が主導した「2分割案」が他ならぬ物言う株主からの反対で否決されたことから、物言う株主間の対立と混乱が明らかになった。臨時株主総会ではシンガポールの資産運用会社である3Dインベストメント・パートナーズが提出した東芝株の非公開化を求める株主提案も否決されるなど、物言う株主も一枚岩ではない。

物言う株主の足並みの乱れは、東芝にとっては有利な状況といえる。物言う株主の切り崩しに成功すれば、東芝の意向に沿った方向で経営再建を進めることも可能だろう。何より物言う株主による経営の混乱に嫌気がさした一般株主からの支持を集めることが容易になった。

臨時株主総会では株主から「経営が混乱しているのは、社外取締役が特定の(物言う)株主の利益のために動いているからだ。会社の持続的な成長を考える(社外)取締役を選任すべきではないか」と、物言う株主に対する厳しい批判も出た。

物言う株主が持ちかけた「2分割案」の否決により、東芝主導の再建案を作成する余地ができたと言えそうだ。東芝がバラバラになった物言う株主をうまく制御して、長期的な成長戦略を立案し実行することも可能だろう。東芝にとっては「巻き返し」の好機なのだ。

文:M&A Online編集部

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