なぜ1000店展開の「さくら薬局」が破綻に追い込まれたのか?

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全国で約1000店舗の調剤薬局「さくら薬局」を展開するクラフト(東京都千代田区)が、2月28日に私的整理の「事業再生ADR(裁判に代替する紛争解決手段)」を申請した。24日に第1回債権者会議を開く。クラフトはM&Aで店舗網を拡大したが、それが経営破綻を引き起こす要因となった。

MBOによる上場廃止後にM&Aを加速

同社は1995年に店頭登録(現ジャスダックへの上場)を果たしたが、MBO(経営陣による買収)で非公開化すると表明して2008年4月にジャスダック上場を廃止した。その後、クラフトはM&Aによる出店攻勢を仕掛ける。2007年12月には約270店舗だったが、2020年には1000店舗を突破して調剤薬局業界第3位に躍り出た。

積極的なM&Aで調剤薬局業界3位に躍り出た「さくら薬局」だったが…(写真はイメージ)

問題はM&Aを実行するための買収資金だ。同社はすでに上場を廃止しており、増資による資金調達は不可能だった。そうなると融資しかない。積極的なM&Aのために50行を超える金融機関から約500億円を調達。2008年3月期に87億円だった有利子負債は1000億円を超えた。

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