売却案件で注目されたのはキリンホールディングスだ。ミャンマー国軍系企業と合弁で運営するビール子会社のミャンマー・ブルワリー(MBL、ヤンゴン)の売却問題が決着することになった。昨年2月に起きた国軍によるクーデターを受け、早期の合弁解消とミャンマー撤退を模索してきたが、合弁会社側がキリンから自社株を買い取る形で最終的に合意した。売却金額は約224億円。売却時期は未定だが、早期実現を目指す。
MBLはミャンマー最大手のビール会社で、キリンは2015年に約700億円で子会社化した...
リフィニティブによると、日本企業が関与したM&Aは今年に入ってから速報値ベースで8.1兆円に達し、前年同期比で21.9%減少した。アウトバウンド型が46.1%減となった一方、インバウンド型は34.3%増と日本企業が買われる実態が明らかになった。
2022年2月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比17件減の80件だった。過去10年で最多だった前年同月の97件に比べるとマイナス幅は大きいものの、80件を超えるのは4年連続で、高水準を堅持している。1~2月の累計は144件と前年同期を7件下回る。
ベンチャーエンタープライズセンター(VEC、東京都)がまとめた2021年第3四半期(7~9月)のベンチャーキャピタル(VC)による国内向け投資額は前年同期を80.4%上回る590億9000万円で、1~3月から3四半期連続でプラスとなった。