売却案件で注目されたのはキリンホールディングスだ。ミャンマー国軍系企業と合弁で運営するビール子会社のミャンマー・ブルワリー(MBL、ヤンゴン)の売却問題が決着することになった。昨年2月に起きた国軍によるクーデターを受け、早期の合弁解消とミャンマー撤退を模索してきたが、合弁会社側がキリンから自社株を買い取る形で最終的に合意した。売却金額は約224億円。売却時期は未定だが、早期実現を目指す。
MBLはミャンマー最大手のビール会社で、キリンは2015年に約700億円で子会社化した...
TOB件数は3年連続で増加した一方で、金額は大型案件が乏しく大幅減に終わった。活発なMBOでは上場廃止を目指す動きが目立った。事業の「選択と集中」志向で、今年もTOBは活発になりそうだ。