2023年4月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比3件増の73件となり、国内、海外案件とも堅調だった。イオンは首都圏を地盤とする食品スーパーのいなげやを11月に子会社化することで合意した。
ビールメーカー大手のアサヒグループホールディングスとキリンホールディングスの両社がコロナ後の新たな成長軌道に入ったようだ。2023年10月にはビールの酒税が引き下げられビールの販売価格が下がる見込みで、消費に弾みがつくことが予想される。
2022年6月のM&A件数(適時開示ベース)は73件と前年同月を22件上回り、過去10年で最多となった。6月は上場企業の株主総会の集中月。例年、M&Aを手控える傾向があり、1年を通じて最も件数が少ないが、今年は1月(64件)、4月(70件)をすでに超えており、これまでのパターンが崩れた格好だ。
キリンホールディングスは2月16日、中国で水など飲料事業を手がける持分法適用関連会社の株式を投資会社に約1150億円(1000百万米ドル)で売却すると発表した。売却益は約390億円を見込む。
国内酒類2位のアサヒがキリンに脅かされています。アサヒの国内酒類事業2021年12月期第3四半期の売上高は前年同期比9.3%減の5,034億円。キリンは前年同期比1.2%増の4,850億円となりました。ビールと飲食店比率の高いアサヒが打撃を受けています。
海外に活路を見出し、積極的なM&Aに打って出るアサヒと、海外の不採算事業を切り離し、収益基盤の強化に取り組むキリン。勝負の行方はどうなのか。
2019年7月19日、ビール国内最大手のアサヒグループホールディングスが豪ビール最大手のカールトン&ユナイテッドブリュワリーズの買収を発表した。買収額1兆2000億円もの超大型M&Aだ。アサヒはクロスボーダーM&Aで活路を拓こうとしている。
今年、日本に世界第3位の巨大ボトラが誕生した。さて、その裏側は…
買収時の想定に 反して巨額損失の計上に追い込まれるM&Aは、いつの時代にも少なからず存在する。前回に続き、近年の事例を振り返り、考える契機としたい。
海外M&Aが活発である。今回ご紹介するのは「海外大型M&A大失敗の内幕」だ。著者の有森隆氏は、M&Aに焦りは禁物と説く。