キリンホールディングスは、豪州での飲料事業を現地の乳製品大手ベガ・チーズに譲渡すると発表した。譲渡金額は約409億円(約5億6000万豪ドル)。豪州の飲料事業をめぐっては当初、中国の中国蒙牛乳業に譲渡する予定だったが、豪中関係悪化などを背景に豪当局が認めなかったことから契約を解除し、新たな譲渡先を探していた。譲渡は2021年1~3月に完了する見通し。

譲渡するのは豪子会社ライオン・デアリー・アンド・ドリンクスの全株式。ライオンの飲料事業はキリンが2007年に約2900億円で買収した豪ナショナルフーズを母体とする。近年は業績低迷が続き、昨年10月にチーズ事業をカナダ企業に約224億円で譲渡。残る牛乳、乳飲料、ヨーグルト、果汁飲料などの事業については中国蒙牛乳業に約450億円で譲渡することがいったん決まったものの、豪外国投資審査委員会が承認せず、振り出しに戻っていた。

キリンは今後、オセアニア地域において酒類を主軸に事業展開し、海外クラフトビールや大人向けプレミアム飲料といった成長分野での取り組みを強化する。