インターネット衣料品通販大手ZOZO<3092>の前澤友作社長が2019年2月7日、「本業に集中します。チャレンジは続きます。必ず結果を出します。しばらくツイッターはお休みさせてください」とツイートし、直後に同社株が急騰するなど話題になった。前澤社長の「ツイッター休止」宣言の理由として、大手メディアは「ZOZOの業績低迷によるもの」と報じている。

前澤社長の「失言ツイート」でネットは炎上

しかし、本当の理由は前日(同6日)の「失言ツイート」ではないか、との声があがっている。そのツイートとは、「いまお店で約1万円くらいで売られている洋服の原価がだいたい2000~3000円くらいだということを、皆さんはご存知ですか?」。

フォロワー(読者)への質問形式で「どうせ少し時間がたてばセールになるので、洋服を定価で買うのは馬鹿らしいと思う」「自分が定価で買った洋服が、あとあとセールで安く売られているのを見たときの気持ちは?」ともツイートしている。

いわばリアル店舗で販売している衣料品は「ぼったくり」と言わんばかりのツイートに、ネット上でも「店舗の家賃や従業員の人件費を無視した暴論」「ZOZOに出品しているアパレルメーカーへの侮辱に等しい」と猛反発をくらった。前澤社長は騒動になったツイートを削除したが、批判の声はやむ気配がない。

時を同じくしてジーンズカジュアル大手のライトオン(Right-on)<7445>が、同20日をめどにZOZOの運営するネット通販サイト「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」から撤退することも明らかになった。アパレル大手のオンワードホールディングス<8016>やベビー服・子供服大手のミキハウスなど、ZOZO側の「安売り」戦略を不満とした有名アパレルブランドの離反が相次いでおり、こうした「値引販売に無理解な取引先」に対する「いらだち」が失言ツイートの引き金になったのかもしれない。

プライベートブランド(PB)でSPA(製造小売)にも参入したZOZO(同社ホームページより)

前澤社長のいう「原価」が正確に何を意味しているのかは不明だ。メーカーの場合、会計上の「原価」には仕入れた原材料費や製造ラインの人件費、機械の減価償却費や工場の電気代などの経費などが含まれる。そして「原価率」とは、一般に売上原価を売上高で割った売上高原価率を指す。

ちなみに製造業の場合、販売促進や営業など販売にかかわる費用は「販売費・一般管理費」として別に計上されるため、売上原価には含まれない。小売業の場合は、売上高に対応する商品の仕入原価が売上原価となる。