2015年は、東芝<6502>の不適切会計やフォルクスワーゲンの排ガス不正問題など相次いで問題となりました。不祥事をきっかけにM&Aが起こった企業をまとめて振り返ります。

後編はコムスン・大王製紙・オリンパス・インデックス・東芝をご紹介します。(前編5社の不祥事について読む

企業名 不祥事てん末
2006年
コムスン 過大請求
介護報酬不正請求における行政処分を受けて全事業を譲渡。施設介護事業はニチイ学館、訪問介護事業はジャパンケアサービスほか16法人、有料老人ホーム事業はゼクス子会社へ売却
2011年

大王製紙 不正融資
創業家の保有株を北越紀州が取得。出資比率が20%超の筆頭株主となる
2011年

オリンパス 不正会計 ソニーと業務資本提携し、医療事業で合弁会社を設立。情報通信子会社のITXを投資ファンドの日本産業パートナーズへ売却
2013年

インデックス 粉飾決算
セガの傘下に入り、ゲーム事業(現アトラス)とその他事業(新インデックス)に分割された
2015年
東芝 不適切会計(粉飾決算
白物家電を中国の美的集団へ売却、医療機器子会社をキヤノンに売却するなど事業再編中

■コムスン(06年)

●概要

福岡で在宅介護サービスを運営していたコムスンを人材派遣会社のグッドウィル・グループ(GWG)が買収し、GWGの関連会社として全国に事業を展開。07年4月、東京都より介護報酬の不正請求の疑い(架空ヘルパーの勤務など)で業務改善勧告を受けるが、コムスンは先回りして事業所の廃業届を提出し処分を逃れたため、厚生労働省は事業者指定の新規受付および更新停止という事実上の退場処分を下した。この結果を受けて、「日本シルバーサービス株式会社」にコムスンの全事業を譲渡したと発表(実態はGWGの子会社にグループ移管しただけである)。

一連の対応に世間の批判が強まり、同年7月GWGはコムスンおよびコムスングループ内の介護および介護関連事業を全て売却。売却総額は627億円超となった。09年末に解散し、11年に完全消滅した。

●M&A

公募により施設介護事業はニチイ学館が210億円で買収。訪問介護事業は47都道府県に事業分割した後、介護事業会社や医療法人など計16法人に売却。ジャパンケアサービスが13都道県の事業を22億5400万円で買収、セントケア・ホールディングが宮城や静岡など12県の事業を15億円で買収、サンキ・ウエルビィが広島・島根・岡山・山口の4県の事業を計2億3600万円で買収、麻生メディカルサービスが福岡県の事業を3億円で買収した。高級有料老人ホームの「バーリントンハウス」「コムスンガーデン」など6施設を、ゼクスが360億円で買収。(その後ゼクスは経営不振に陥り、有料老人ホーム事業をベネッセほかへ売却している)