2019年1月11日、東京地検特捜部は日産自動車<7201>のカルロス・ゴーン前会長を会社法違反(特別背任)罪で追起訴した。ゴーン前会長自身の役員報酬を過少記載した直近3年分についての金融商品取引法違反(有価証券報告書虚偽記載)罪も併せて追起訴している。
この事件の原点は、ゴーン前会長の「高すぎる報酬」だ。しかし、報酬が高いのはゴーン前会長だけではない。日本企業の役員報酬上位者には外国人がずらりと並ぶ...
日産自動車の株価がカルロス・ゴーン前会長の勾留理由開示の出廷を受けて下落した。2019年1月に894円(前日終値は893円)で始まった日産株は9時50分頃に898円まで上げたが、ゴーン氏の出廷が速報で伝えられた10時20分には888円に。
日産のゴーン会長が内部告発で東京地検特捜部に逮捕された事件は、他の企業経営者にも衝撃を与えそうだ。この手の「不祥事」は世間でよく聞く話だ。ただ従来は「根拠がない誹謗中傷」で済んだものが、告発による公権力の介入という事態を招くことが判明した。
品質不正問題で揺れた国内産業界。しかし、悪いのは不正を働いた企業だけなのか?
上場企業で「不適切な会計・経理(以下、不適切会計)」を開示する企業が増えている。東京商工リサーチによると、調査を開始した2008年以降では最多ペースで、このままで推移すると年間(1-12月)最多を記録した2015年の52社(53件)を上回る可能性が出てきた。