成長する海外市場へ進出

VTホールディングが「横展開」で目指すのは、日本と違って成長を続ける海外市場。そのさきがけとなったのが、2003年3月の トラスト<3347>買収だった。トラストは中古車輸出を皮切りに、海外での自動車販売へ進出。南アフリカでプジョー・フィアットそれぞれ 1 拠点ずつを展開するTRUST ABSOLUT AUTO と、現地資本や双日との業務提携によりスズキの3拠点を所有するSOJITZ ABSOLUT AUTO の2社を買収した。

その後もVTホールディングスは2012年4月に三菱商事<8058>の100%子会社である英国三菱自動車販社THE COLT CAR COMPANY LIMITED社の100%子会社で、英国のロンドン及びイングランド南西部で三菱自動車<7211>系ディーラーを11店舗運営するCOLT CAR RETAIL LIMITED(現・CCR MOTOR CO. LTD.)を買収する。

成長が見込める海外市場へ進出(Googleストリートビューより)

2014年10月に丸紅<8002>の孫会社である豪Scotts Motors Artarmon Pty Ltdを、同12月に英Griffin Mill Garages Limitedの海外自動車販社2社を完全子会社化した。2016年5月には英国で自動車ディーラー7店舗を運営し、日産やルノー、フィアット、キア、ヒュンダイ、Dacia、Abarthの7ブランドを販売するWessex Garages Holdings Limitedを完全子会社化。

スペインにおいて自動車ディーラーを展開するM Automocionグループの持株会社であるMaster Automocion, S.L.の株式を75%取得し、子会社化した。同グループはバルセロナを拠点とし、自動車ディーラー7社とその他の自動車関連事業4 社、および持株会社の全12 社で構成され、トヨタ、ホンダ、マツダ、スバル、ヒュンダイ、サンヨン、オペルを取り扱う新車ディーラー20店舗を持つ。

2017年6月には南アフリカでプジョー・シトロエンのインポーター事業を営んでいるPEUGEOT CITROEN SOUTH AFRICAの株式51%を取得するのと同時に、同社が行う第三者割当増資を同じく51%引き受け、同社を子会社化している。

クロスボーダーM&Aを積極的に推進した結果、2018年3月期の海外売上高比率は14年3月期の7.76%から、18年3月期には38.35%へと約5倍の急成長。課題だった海外販社の売上高経常利益率も14年3月期の△3.0%から、18年3月期には0.7%と黒字転換した。ただ、国内日産系販社は18年3月期実績で7.3%を計上しており、10倍もの開きがある。今後は海外販社の利益率向上が課題だ。