日本郵船<9101>が意図せざる試練に直面している。商船三井、川崎汽船との3社による定期コンテナ船事業の統合会社「ONE」が4月に衆目を集めて船出した。ところが、コンテナ船事業終了に伴う一時費用が当初想定を大きく上回ったことに加え、子会社の日本貨物航空(NCA)で整備記録の虚偽記載問題が発覚して運航停止に陥り、今期(2019年3月期)業績は早くも大幅な下方修正に追い込まれた。
とりわけ、NCAは今期中の全面的な運航再開が難しいとみられ、海・陸・空を結ぶ「総合物流企業」を目指す同社にとって手痛い失点だ。ピンチを乗り越えて、成長軌道にどう復帰するのか...