LINE<3938>にとってM&Aは、進む方向と成長が決定づけられた重要な出来事だった。そのM&Aとは2010年に実施したライブドアの買収のことだ。

ライブドアの買収後わずか1年で現在の事業の柱であるコミュニケーションアプリ「LINE」が生まれ、その後事業領域を拡大し、東京証券取引所とニューヨーク証券取引所に上場する売上高1600億円強の企業にまで成長した。

次の柱はキャッシュレスと仮想通貨か

2014年にはキャッシュレス時代を見越し「LINE Pay」を投入、大手銀行に挑む姿勢を見せている。2018年には仮想通貨交換業を始め、仮想通貨「LINK」も発行した。仮想通貨の基本技術であるブロックチェーン技術の開発を手がけるスタートアップ企業に投資するファンドも立ち上げた。

2017年12月期はLINEビジネス・ポータル事業が全体の54%、LINE広告が同46%の構成だった。仮想通貨とキャッシュレス関連事業の動向によっては、今後この構成は急激に変わりそうだ。

ゲームからウェブサービスへ

LINEは2000年9月に、韓国インターネット大手のNHNが、日本法人としてハンゲームジャパンを設立したのが始まり。2003年にNHN Japanに商号変更。その後、同社の行く末を大きく変えることになったライブドアを2010年に完全子会社化した。

当時NHN Japanはゲームとコミュニティサービスの「ハンゲーム」を運営しており、ライブドアはポータルサイト「livedoor」などを運営していた。ライブドアを完全子会社化した1年後に、現在の主力事業であるコミュニケーションアプリ「LINE」の提供が始まった。

2013年4月にはウェブサービス事業とゲーム事業を分割し、ゲーム事業はNHN Japanが承継し、ウェブサービス事業はLINEが承継した。この時のNHNから独立が、その後の大きな成長につながったといえる。

では事業の方向を決めたライブドアとはいったいどのような企業であったのか。

年月沿革と主なM&A
2018年9月 仮想通貨「LINK」を発行
2018年8月 ブロックチェーン技術の開発を手がけているスタートアップ企業に
投資をするファンド「unblok ventures Limited」を設立
2018年7月 仮想通貨交換所ビットボックスを設立
2017年12月 動画配信プラットフォームの開発・運営会社のファイブを完全子会
社化
2017年3月 IoT製品の企画・開発を手がけるウィンクルを連結子会社化
2016年7月 ニューヨーク証券取引所、東京証券取引所市場第一部に上場
2016年2月 国内モバイル広告会社M.T.Burnの株式50.5%を取得し、連結子会社化
2015年2月 EC、決済、メディア、エンターテイメント領域のサービスを展開する
事業者を支援する投資ファンド「LINE Life Global Gateway」を設立
2014年12月 音楽配信事業において、エイベックス・デジタル、ソニー・ミュー
ジックエンタテインメントとの共同出資による合弁会社として、LINE
MUSICを設立
2014年10月 国内のゲームコンテンツ開発会社およびゲームコンテンツを対象とし
投資ファンド「LINE GAME Global Gateway」を設立
2014年5月 モバイル送金・決済サービス「LINE Pay」を運営するLINE Payを設立
2013年4月 ウェブサービス事業とゲーム事業を分割し、ウェブサービス事業を
LINEが承継。ゲーム事業はNHN Japanが承継
2012年1月 NHN Japan、ネイバージャパン、ライブドアの3社が経営統合
2011年6月 コミュニケーションアプリ「LINE」提供開始
2010年5月 ライブドアの株式を取得し、子会社化
2007年11月 子会社のネイバージャパンを設立
2003年8月 NHN Japanに商号変更
2000年9月 ハンゲームジャパンを設立