スシローグローバルホールディングス(GHD)<3563>は回転寿司チェーン業界首位の「スシロー」を展開するあきんどスシローの親会社だ。そのスシローGHDだが、業界トップ企業でありながら何度も「身売り」を経験している。その原因は「オーナー経営者一族の内乱」だった。

兄弟でそれぞれ創業-合併して成長

同社の歴史は1975年に始まる。創業者の清水義雄氏が大阪市阿倍野区に開業したカウンターだけの立ち食い寿司店「鯛すし」が前身だ。当時の「鯛すし」はネタの鮮度と味にこだわり、「味の鯛すし」と呼ばれる人気店だったという。

義雄氏は「おいしい寿司を多くのお客様に気軽に食べていただきたい」という想いから、1984年に大阪府豊中市に回転寿司の「すし太郎」を設立。義雄氏の弟、清水豊氏も大阪府吹田市に別会社の「すし太郎」を設立した。「一皿100円均一価格」などの取り組みが人気を集め、両社ともに成長を続ける。

1999年に兄弟が経営する両「すし太郎」は合併し、2000年に「あきんどスシロー」へ社名変更した。2003年には東証2部への上場を果たす。しかし、思わぬ騒動が持ち上がる。2007年に豊氏とその家族が保有するスシロー株をゼンショー(現・ゼンショーホールディングス)<7550>に譲渡してしまったのだ。

スシロー岸部店
寝耳に水だったゼンショーへの株式譲渡(Photo by Richard, enjoy my life!)

スシローの経営陣にとっては「寝耳に水」の事態だった。ゼンショーは牛丼チェーン「すき家」で知られるが、回転寿司チェーン「かっぱ寿司」を展開するカッパ・クリエイト<7421>筆頭株主でもある。いわば「商売敵」だ。そのゼンショーがスシローの発行済み株式の27.2% を保有する筆頭株主になったのである。