日産は企業買収にも熱心だ。2016年9月にルノーと共同で自動運転やネットワークに接続するコネクテッドカー(つながる車)などのソフトウエア技術を開発する仏シルフェオを買収した。日産はIT分野で出遅れているといわれており、シルフェオ買収を皮切りに連携に力を入れる方針だ。
しかし、ホンダ<7267>は同年12月、米グーグルの自動運転事業会社である米ウェイモとの協業に踏み込んだ...
「2018年度に向けて(M&Aなどで)戦略投資として1兆円を投じる」 パナソニック<6752>の津賀一宏社長は2015年度の事業方針発表会で、こう高らかに宣言した。2011年に陥った業績不振から脱却し、創業100周年となる2018年からは再び成長軌道を描ける企業に変身させるのが狙いだ。これまで戦略投資は着実に実施しており、あとは現在の事業計画の最終となる2018年1年を残すのみとなった。パナソニックの成長力を左右する2018年のM&Aにはどのようなドラマが隠されているのか。投資家のみならず、多くの関係者の視線が自ずと集まる。
バンダイナムコホールディングス<7832>は、2005年9月、バンダイとナムコの経営統合により誕生した。バンダイはガンダムや戦隊ヒーローシリーズ、仮面ライダーなどのキャラクターシリーズを展開する。ナムコはパックマンやギャラクシアンなど日本が誇る世界的ゲームソフトの生みの親で、それぞれ事業領域の相互補完を目的として経営統合が成された。
2017年4月、JXホールディングスと東燃ゼネラルの経営統合により、JXTGホールディングスが誕生した。この経営統合で同社の国内燃料油販売シェアは50%にも達し、圧倒的なマーケットリーダーとなった。また、JXTGは、M&Aを活用した業界再編を通じて国内においてリーディングカンパニーとなった会社でもある。苦戦する燃料油販売事業の克服策は?
2010年にハウステンボスを子会社化するなど、ホテル事業やテーマパーク事業を拡大させる旅行業界大手のエイチ・アイ・エス。2016年10月には「M&A本部」設置を発表し、M&Aを拡大戦略に積極的に活用する方針を打ち出している。