【JXTG】M&Aで、業界再編を超えた事業の柱を構築できるか

  2017年4月、JXホールディングスと東燃ゼネラル石油の経営統合により、JXTGホールディングス(以下、JXTG)が誕生した。同社はこの経営統合を通じて、国内の燃料油販売シェアは50%にも達し、圧倒的なマーケットリーダーとなる。またJXTGは、M&Aを活用した業界再編を通じて国内においてリーディングカンパニーとなった会社といえる。

【企業概要】中核事業は、苦戦する燃料油販売

 JXTGは、中核会社JXTGエネルギー(JXエネルギーと東燃ゼネラルが合併)、JX石油開発、JX金属とその他間接業務を担う会社や事業会社で構成される。

JXTGは、下図のように、もともと10社以上の石油元売り会社が再編を繰り返してでき上がった会社である。現在の体制に至ったのは、1999年に日本石油と三菱石油が合併して誕生した当時の業界最大手の日石三菱と、旧日産系の新日鉱ホールディングスが2010年に統合したことによるものだ。 

図表1:石油元売会社の再編

 セグメントとしては、エネルギー(JXTGエネルギー)、石油・天然ガス開発(JX石油開発)、金属(JX金属)に分類されており、それぞれエネルギー事業が6兆3,921億円(JXホールディングス・エネルギー事業3兆7,643億円、東燃ゼネラル2兆6,278億円の合算)、石油・天然ガス開発事業が1,704億円、金属事業が9,626億円となっている。事業としてはガソリンスタンドにおける燃料油販売を中心としたエネルギー関連が大半を占め、需要の低迷により苦戦を強いられている。

【経営陣】木村氏、内田氏、武藤氏のトロイカ体制

 JXTGの経営陣は、下記のとおりである。社長の内田幸雄氏、会長の木村康氏はJX出身であり、副社長の武藤潤氏は東燃ゼネラル石油出身である。

代表取締役会長木村康
代表取締役社長 社長執行役員内田幸雄
代表取締役 副社長執行役員社長補佐武藤潤

【株主構成】上位株主のほとんどが金融機関

現在の株主構成は下記の通りとなっている。 

JXTGホールディングスの大株主(2017年4月1日現在)持ち株比率(%)
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 8.05%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 4.80%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口9) 2.23%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口5) 1.71%
ゴールドマンサックス インターナショナル 1.47%
三菱商事株式会社 1.42%
STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 1.33%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口1) 1.25%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口2) 1.25%
STATE STREET BANK - WEST PENSION FUND CLIENTS 1.21%
24.7%

同社ホームページを基にM&A Online編集部

 同社の株主構成を見ると、上位株主のほとんどが金融機関(機関投資家)である。一方で、唯一、事業会社として名を連ねているのが三菱商事である。三菱商事は新日本石油体制の時からの大株主で、安定株主と言える。ただ、大株主の上位10社を併せても持株比率としては4分の1にも達しておらず、個人株主も含めて相当分散していることが伺える。