京セラのM&A戦略とアメーバ経営

京セラ株式会社<6971>は、鹿児島県出身の稲盛和夫氏(現名誉会長)がファインセラミックス製造業として、京都の地に「京都セラミック株式会社」として設立したのが起源である。同社は京都で育った大手製造業の一つであり、大阪ドームの命名権を取得した事でも有名である。

また創業者の稲盛和夫氏は同社の経営管理手法「アメーバ経営」を広め、経営者塾「盛和塾」の塾長も務める。盛和塾の会員は現在11,000名となり、国内にとどまらず世界中で彼の経営哲学について学ぶ経営者が多い。日本航空(JAL)<9201>の経営再建についても手腕を発揮したことは記憶に新しい。今回は同社のM&A戦略を含めた成長戦略について検証する。

アメーバ経営では、組織をアメーバと呼ぶ小集団に分けます。各アメーバのリーダーは、それぞれが中心となって自らのアメーバの計画を立て、メンバー全員が知恵を絞り、努力することで、アメーバの目標を達成していきます。そうすることで、現場の社員ひとりひとりが主役となり、自主的に経営に参加する「全員参加経営」を実現しています。(アメーバ経営とは 稲盛和夫オフィシャルサイト(http://www.kyocera.co.jp/inamori/management/amoeba/)より)

京セラの歩み

1959年に稲盛和夫氏が京都セラミック株式会社を創業。1971年大証2部上場、1972年東証2部上場、1974年東証1部大証1部に昇格。1982年に「京セラ株式会社」に社名変更。1984年に他社25社の出資を受けて設立した第二電電(DDI)を軸に事業領域を通信機器(携帯電話)にまで拡大した。

現在はファインセラミック部品のみならず、情報機器、電子デバイス、半導体部品、太陽光発電、医療・ヘルスケア関連と事業領域は多岐に亘り、米国や欧州、アジアとグローバルに展開する日本有数の総合メーカーに成長した。

・京セラの地域別売上高割合

・京セラの事業領域

セグメント取引商品・製品
電子デバイス セラミックコンデンサ、タンタルコンデンサ、SAWデバイス、高周波モジュール、EMIフィルタ、水晶発振器、水晶振動子、セラミック発振子、水晶光学製品、コネクタ、サーマルプリントヘッド、インクジェットプリントヘッド、アモルファスシリコンドラム、液晶ディスプレイ、タッチパネル
ファインセラミック部品 半導体・フラットパネルディスプレイ(FPD)製造装置用部品、情報通信用部品、一般産業機械用部品、サファイア基板、自動車用部品
半導体部品 水晶/SAWデバイス用セラミックパッケージ、CMOS/CCDイメージセンサー用セラミックパッケージ、LSI用セラミックパッケージ、無線通信用パッケージ、光通信用パッケージ・部品、有機多層パッケージ
ファインセラミック応用品 住宅用・産業用太陽光発電システム、太陽電池セル・モジュール、切削工具、マイクロドリル、医科用・歯科用インプラント、宝飾品、ファインセラミック応用商品
通信機器 携帯電話端末、パーソナルハンディフォンシステム(PHS)関連製品[PHS端末、PHS基地局]
情報機器 モノクロ及びカラーのプリンター・複合機、広幅複合機、ドキュメントソリューション、アプリケーションソフトウエア、サプライ製品