エー・ピーカンパニーグループ<3175>は、エー・ピーカンパニーと連結子会社15社で構成され、都内を中心に居酒屋「塚田農場」等を展開している。「日本の食のあるべき姿を追求する」という共通の経営理念の下で、食産業において、地鶏や鮮魚等の食材の生産から流通、外食店舗を主とする販売まで一貫して手掛ける。同社ではそれを「生販直結モデル」と称している。

同社ウェブサイトより

【企業概要】6次産業化を旗印に21世紀に創業

エー・ピーカンパニーは2001年10月に東京都八王子市に飲食店のプロデュース等を事業目的とした有限会社として設立された。2006年6月に現商号に変更し、2012年9月に東証マザーズ市場に上場。2013年9月には東証一部へ市場変更した。

独自の『生販直結』というビジネスモデルは、一般には1次、2次、3次産業を融合させる「6次産業化」と呼ばれている。全国各地の生産者や産地の行政と直接提携し、取引関係を構築することで、より安心・安全な食を世の中に提供することを目指す。グループ内で地鶏や鮮魚の生産を行い、物流コストの低減を図り、鮮度を保ちつつ余剰・未利用品等の課題を解決していく。地方の第1次産業や地域の活性化にも尽力し、食産業における生産者・販売者・消費者の「ALL-WIN」の達成を目指している。

2017年3月期の売上高は259億6,600万円。日本国内では「塚田農場」を中心に181店舗。海外では2012年7月にシンガポールに拠点を設け、同年10月「塚田農場」ブランドの海外1号店を出店したのを皮切りに、サンフランシスコ、ハワイなど8店を展開している。なお、売上構成比では、国内が大半を占め、今後、国内においては関東圏以外の地方都市への出店を強化するとともに、東南アジアと北米を主とする海外展開を行っていくとしている。

エー・ピーカンパニーのセグメントは、販売事業、生産流通事業に2つに大別され、販売事業では店舗における飲食事業を行い、生産流通事業では食品、飲料の流通事業、地鶏などの生産、加工事業を行っている。セグメントごとの売上高は、2016年3月期で販売事業が206億7,600万円、生産流通事業11億6,400万円となっている。

【経営陣】創業社長のオーナー色が強い

代表取締役社長の米山久氏は創業者であり、1970年東京都生まれ。高校卒業後3年間は役者を目指した異色の経歴の持ち主。20歳を過ぎ電話回線リセールの販売代理店に就職し、その後、不動産事業、海外ウエディングプロデュース事業などを立ち上げ、2001年10月にエー・ピーカンパニーを設立し、代表取締役社長に就任。

同社ホームページによると、社長以下の役員陣は下記のとおりである。創業して日が浅いこともありオーナー色は強いが、創業家一族で役員を固めているわけではない。

エー・ピーカンパニーの経営陣

代表取締役 社長 米山久 46歳
取締役 副社長兼営業本部長 大久保伸隆 33歳
常務取締役 流通本部長 吉野勝己 43歳
取締役 企画本部長 里見順子 44歳
取締役 管理本部長 中井努 44歳

【株主構成】社員の持株比率を引き下げつつある

筆頭株主は2016年3月31日現在、創業者であり代表取締役社長の米山 久氏である。個人での所有株式数割合は38.34%。そのほかは金融機関が並ぶ。なお、2.22%を保有する吉野勝己氏は、2008年に同社に入社。現在は常務取締役を務めている。上場当初は創業者以外の他の同社役員も大株主として名を連ねていたが、持株比率を引き下げつつある。

株主名称 保有株式数(千株) 保有株式割合(%) 保有時価(百万円)
米山久 2,848 38.34 2,756.7
MTRインベストメント 675 9.09 653.6
日本トラスティ・サービス信託銀行 256 3.45 248.1
BNPパリバ証券/LUXEMBOURG FUNDS 244 3.28 235.8
BBHグランジャーピーク(インターナショナルオポチュニティーズファンド) 165 2.23 160.3
吉野勝己 165 2.22 159.6
バンクオブニューヨーク 156 2.10 151.0
SBI証券 134 1.80 129.4
BBHグランジャーピーク(グローバルオポチュニテイーズファンド) 83 1.12 80.5
BBHグランジャーピーク(REACHファンド) 79 1.07 76.9

2016年9月期有価証券報告書をもとにM&A Online編集部作成