RVHは26日、美容脱毛サロンを展開するミュゼプラチナム(東京都渋谷区)、エステティックサロン「たかの友梨ビューティクリニック」を運営する不二ビューティ(東京都港区)の美容サロン子会社2社の全株式をG.Pホールディング(東京都新宿区)に譲渡すると発表した。競争激化や深刻な人材不足に加え、広告宣伝費がかさむなど厳しい経営環境が続き、業績が低迷していた。譲渡先のG.Pホールディングは高野友梨氏が代表を務め、不二ビューティの元親会社。
RVHは2016年1月にミュゼプラチナムを、2017年2月に不二ビューティを傘下に収めた。両社はRVHの連結売上高の約85%を占めており、譲渡によって売上高は激減する。今回の譲渡は株主総会での特別決議を必要とし、RVHは4月13日に開く臨時株主総会に付議する。
2019年4月~12月期(第3四半期累計)の業績はミュゼが売上高304億円、営業利益10億2000万円、純損失3億円、不二が売上高73億円、営業損失1200万円、純利益1600万円。ミュゼは全国に約190店舗、不二は約100店舗を運営する。
譲渡価額はミュゼが約21億2300万円、不二が約57億3000万円。ただし、不二の譲渡代金はRVHが不二に負う債務をG.Pホールディングが引き継ぐことにより、全額を相殺する形となる。ミュゼについても譲渡代金のうち12億3000万円を同様に相殺して決済する予定。
著名美容家の高野友梨氏率いるG.Pホールディングは今回、一度手放した不二の経営権を取り戻すことになる。高野氏はRVH傘下入りした不二で現在、会長職を務める。