トップの座の行方は?「イオン」と「セブン&アイ」コロナ禍の中での攻防

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写真はイメージです(コロナ禍の中、食品スーパーは好調に推移している)

国内流通首位のイオン<8267>と同2位のセブン&アイ・ホールディングス(HD)<3382>の2021年2月期の決算がでそろった。両社ともにコロナ禍で減収減益が避けられなかったものの、いずれも回復傾向が現れている。

2022年2月期についても回復傾向が続く公算が大きいうえ、セブン&アイHDについては、米国のコンビニエンスストアの買収で一気に数字が膨らみ、業界トップの座に就く可能性も出てきた。両社の決算を見てみると。

コロナ前の水準にV字回復

イオンの2021年2月期は売上高が前年度比横ばいの8兆6039億1000万円、営業利益は同30.1%減の1505億8600万円、経常利益は同32.6%減の1388億100万円、当期損益は710億2400万円の赤字となった。

当初の見込みでは、売上高は8兆~8兆4000億円、営業利益は500億~1000億円で、経常利益と当期利益は未定としていた。これを2021年1月の2021年2月期第3四半期決算時には売上高は8兆5000億円、営業利益は1200億~1500億円、経常利益は1000億~1200億円に上方修正し、当期利益は未定を据え置いていた。

今回の発表は売上高、営業利益、経常利益は前回予想をさらに上回っており、業績が時間の経過とともに回復してきたことが分かる。ただ当初から未定としていた当期損益は、店舗の一時休業や営業時間の短縮、テナント専門店企業に対する賃料減免などにより、赤字転落を避けることができなかった。

事業別にみると、大型の商業施設であるGMS(総合スーパー)事業が156億8900万円の営業損失を計上したほか、サービス・専門店事業も176億9000万円の営業損失となるなど厳しい状況に陥った。

その一方で、内食志向の高まりや感染症予防対策商品の需要増などに伴い、食品スーパーなどのSM(スーパーマーケット)事業は営業利益が前年度比2.35倍の506億8700万円と大きく伸びたのをはじめ、ドラッグストアなどからなるヘルス&ウエルネス事業も営業利益が同16.6%増の415億円3200万円と好調に推移した。

同社では2022年2月期の業績について「コロナ前の2020年2月期の水準にV字回復する」としており、売上高は8兆6200億円(前年度比0.2%増)、営業利益は2000億(同32.8%増)~2200億円(同46.1%増)、経常利益は1900億円(同36.9%増)~2100億円(同51.3%増)、当期利益は200億~300億円の黒字に転換する見込みを公表した。

さらに2022年2月期から2026年2月期までの5カ年の中期経営計画を合わせて策定しており、最終年に売上高11兆円、営業利益3800億円を目指すという。

【イオンの2021年2月期業績予想の推移】単位:億円、()内は前年度比、右端の2021年2月期は実績

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