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トップの座の行方は?「イオン」と「セブン&アイ」コロナ禍の中での攻防

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写真はイメージです(コロナ禍の中、食品スーパーは好調に推移している)

米コンビニ買収で売り上げ急増

セブン&アイHDの2021年2月期は、売上高が前年度比13.2%減の5兆7667億1800万円、営業利益が同13.7%減の3663億2900万円、経常利益が同14.5%減の3573億6400万円、当期利益が同17.8%減の1792億6200万円となった。

2020年2月期決算発表時(2020年4月)は、新型コロナウイルスの影響が読み切れないとして未定としていたが、2021年2月期第1四半期時(2020年7月)に、前年度比14.3%の減収、同24.1%の営業減益の見通しを公表。その後四半期ごとに業績を上方修正し、最終的には同13.2%の減収、同13.7%の営業減益にまで盛り返した。

事業別の営業損益をみると、そごう、西武などの百貨店事業が62億4800万円の赤字に転落したほか、専門店事業も135億7200万円の赤字を計上した。

その一方で、スーパーのイトーヨーカ堂などのスーパーストア事業は同39.3%増の296億8300万円と増益を達成しており、セブンイレブンを展開する海外コンビニエンスストア事業が前年度比3.8%減980億9700万円、国内コンビニエンスストア事業が同8.7%減の2342億5800万円と年実績を割り込んだもののコロナ禍の中での健闘が目立った。

2022年2月期については「持ち直しの動きが期待される」としつつも業績予想については未定とした。

同社は2020年8月3日に、米国でガソリンスタンド併設型のコンビニエンスストア事業を手がけている「スピードウェイ」(オハイオ州)を210億ドル(約2兆2176億円)で買収する契約を結び、2021年1~3月に買収を完了する予定だった。

ところが米連邦取引委員会による認可手続きの遅れから、買収完了が2021年4~6月にずれ込む見込みとなったため業績予想を未定とした。合わせて中期経営計画についても公表を延期した。

スピードウェイは米石油精製会社マラソン・ペトロリアム(オハイオ州)の傘下で、全米に約3900店舗を持つ業界3位の大手で、2019年12月期の売上高は商品が62億8400万ドル(6635億円)、燃料が202億7300万ドル(2兆1408億円)に達している。

このままの数字を加えると、セブン&アイHDの売上高はイオンと肩を並べるところにまで伸びる計算になる。同社では米連邦取引委員会による認可手続きが終了し買収が完了し次第、2022年2月期の業績予想を開示するという。

どのような数字がでてくるのか。国内流通のトップの座が入れかわる可能性もありそうだ。

【セブン&アイHDの2021年2月期業績予想の推移】単位:億円、()内は前年度比、右端の2021年2月期は実績

  文:M&A Online編集部

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