パナソニック・宇部興産・三城…こんなにあるよ 4月の社名変更

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パナソニック東京汐留ビル(東京・東新橋)

2022年4月の新年度入りに合わせて、社名を変更する上場企業は13社を数える。社名は会社の憲法ともいうべき「定款」の第1条(商号)に定められ、その変更は会社の命運を左右する一大事だ。さて、今年の顔ぶれは?

パナソニック、持ち株会社制に移行

なかでもネームバリューの点で他を圧倒するのがパナソニック。持ち株会社制への移行に伴い、「パナソニックホールディングス」に変更する。一見すると、単に「ホールディングス」を加えるだけのマイナーチェンジに映るが、狙いは複合企業化したグループの指令塔としての役割を明確に打ち出すことにある。

持ち株会社の傘下に、家電、自動車、住宅、デバイス関連などの7事業会社を配置する。パナソニックの名前は祖業である家電事業を担う子会社が引き継ぐ。

パナソニックが松下電器産業から社名変更したのは2008年。2013年には複数の事業を束ねるドメイン制を廃止し、12年ぶりに事業部制(2021年9月までカンパニー制)を復活したが、業績反転の起爆剤とはならなかった。今回の持ち株会社化が巻き返しの狼煙(のろし)となるか、産業界の注目の的だ。

ローマ字の新社名は宇部興産など4社

80年ぶりの社名変更で「UBE(ユービーイー)」を名乗るのは宇部興産。複合経営に別れを告げ、化学専業メーカーとして再出発するのに伴う。

同社の前身は1897(明治30)年に創業し、機械、セメント、化学へと事業を拡げ、戦時中の1942年に各事業会社が合併して宇部興産が誕生。すでに機械事業を分社し、この4月にはセメントも三菱マテリアルとの事業統合を控える。

社名をローマ字に改めるのは他に3社。システム構築大手の日本ユニシスは「BIPROGY(ビプロジー)」に一新する。元の社名の原型をまったくとどめないが、光が屈折・反射した時に見える7色の頭文字からなる造語という。デジタル変革を支援するDX(デジタルトランスフォーメーション)領域で新境地を切り開こうとの意気込みだ。。

システム開発のインフォメーションクリエーティブは同社の商標である「IC(アイシー)」と社名を統一する。エンジンバルブ専業大手の日鍛バルブは「NITTAN」に変える。

パリミキ、住友ファーマ…世界展開を加速

社名変更の目的として外せないキーワードは「グローバル化」。メガネ専門店の三城ホールディングスは「パリミキホールディングス」に変更する。英文社名の「PARIS MIKI(パリミキ)」に合わせる。同社は国内に600店舗以上を持つが、これにとどまらず、欧米やアジアで「PARIS MIKI」ブランドで約120店舗を展開する。

「住友ファーマ」に変更するのは大日本住友製薬。2005年に住友製薬と大日本製薬の合併で発足したが、世界展開を加速するため、グローバルブランドである「住友」を前面に打ち出す。

例年、社名変更は1年のうち年度初めの4月が最も多く、これに年明け1月、年後半入りの7月、年度下期入りの10月が続く。今年1月の社名変更は9社だった。

◎2022年4月:上場企業の社名変更

現社名 新社名
リアルワールド デジタルプラス
宇部興産 UBE
大日本住友製薬 住友ファーマ
インフォメーションクリエーティブ IC
日鍛バルブ NITTAN
パナソニック パナソニックホールディングス
ポピンズホールディングス ポピンズ
三城ホールディングス パリミキホールディングス
エー・アンド・デイ A&Dホロンホールディングス
日本ユニシス BIPROGY
三愛石油 三愛オブリ
ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス ※1 ポールトゥウィンホールディングス
ピースリー ※2 トラース・オン・プロダクト

※1は4月25日、※2は4月26日、その他は4月1日をもって社名変更

文:M&A Online編集部

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