PayPayが個人間決済サービスを開始 機能面の競争激化も
ソフトバンク、ヤフー傘下のPayPay(東京都千代田区)は、同社が運営するスマートホン決済サービスPayPayで、個人間決済を可能にした。今後はこうした機能面での競争も激化しそうだ。
KDDI<9433>は2019年4月9日にスマートホン決済サービス「au PAY」の提供を始め、4月15日から順次開催する「au WALLETポイントつかえる!たまる!キャンペーン」では、支払い額の最大26.5%を還元する。
還元率の26.5%はpaypayやLINE PAYなどが実施してきたキャンペーンの還元率20%を大きく上回る。後発の劣勢を跳ね返し、一気に利用者を増やそうという作戦だ。
セブン&アイ・ホールディングス<3382>傘下のセブン・ペイも2019年7月からスマートホンによるバーコード決済サービス「7pay(セブンペイ)」のサービスを始める。
すでにダウンロード数が1100万を超えた「セブン-イレブンアプリ」から登録することでセブンイレブンなどのセブン&アイグループ店でバーコード決済が可能になる。
ファミリーマートも独自のスマホ決済サービス「ファミペイ」を2019年7月にスタートする予定で、〇〇payは百花繚乱の様相を呈してきた。今後も〇〇payは増え続けるのか。それともいくつかのグループに集約されるのか。
消費税率の引き上げに伴い、キャッシュレス決済時に支払い額の一部を還元する施策がスタートする10月に以降に、〇〇payのたどる道筋が見えてきそうだ。
KDDIはau PAYのサービス開始に当たって楽天と提携し、サービス開始当日から楽天グループが直接契約しているコンビニやドラッグストア-、家電量販店、飲食店など全国約120万店の加盟店でau PAYが利用できるようにする。
さらに加盟店の拡充については、初期導入費用が全くかからず、2019年4月9日から2021年7月31日までの決済手数料を無料にするなどの対策を実施。さらにメルカリの子会社のメルペイと提携し、スマートホン決済サービスのメルペイとau PAY両決済サービスを利用できる店舗の開拓などにも取り組む。
支払いはau WALLET残高を使用する。au WALLET残高へのチャージはau WALLETポイント、auかんたん決済(通信料金合算支払い)、クレジットカードなどが利用でき、2019年夏からはセブン銀行ATMで現金のチャージも可能にする。
利用金額に応じて、200円ごとに1ポイント (0.5%相当)、auスマートパスプレミアム会員は200円ごとに3ポイント (1.5%相当) のau WALLET ポイントを還元し、「au WALLET ポイント つかえる! たまる! キャンペーン」期間中は、利用金額の最大26.5%をau WALLET ポイントとして還元する。
その一つとして、2019年4月15日から4月30日まではau WALLET ポイントをau WALLET 残⾼にチャージするだけで総額を10%増額する。au WALLET ポイントからのチャージの上限は月間2万円で、残高の上限は100万円。チャージの総額が100億円に達した時点でキャンペーンを終了する。
7payは店頭レジやセブン銀行ATM、クレジットカードなどからチャージして使用する。バーコード決済を行うと、nanacoポイントやグループの特典プログラムであるマイルなどが貯まる。
2019年10月をめどにセブン-イレブンアプリに加え7payアプリの配信を始め、新たな機能を追加するとともに、セブン&アイグループ以外の店舗でも利用できるようにする。
サービス開始時点でのキャンペーンの内容は明らかになっていないが、au PAY同様に後発の劣勢を巻き返すような思い切った対策が見込まれる。当面〇〇payから目が離せない。
文:M&A online編集部
ソフトバンク、ヤフー傘下のPayPay(東京都千代田区)は、同社が運営するスマートホン決済サービスPayPayで、個人間決済を可能にした。今後はこうした機能面での競争も激化しそうだ。
PayPayはヤフオクドームで販売する生ビールの支払いに、「PayPay」を利用すれば、通常1杯700円の生ビールを350円の半額で販売する。将来はヤフオクドームの完全キャッシュレス化を目指す。
楽天、LINE、PayPayの陣取り合戦が盛んだ。すでに一部の小売店や家電量販店、飲食店などでは楽天、LINE、PayPayが入り乱れての競争になっており、終わりなき陣取り合戦の様相を呈してきた。
PayPay「100億円あげちゃう」キャンペーンの大ヒット後、対抗策が注目されていた楽天ペイがジャブを放った。加盟店を増やし、スマートホンQR決済サービスで主導権を目指す。