PayPayの100億円あげちゃうキャンペーンがわずか10日で終了した。同様のスマートホンを用いたQRコード決済サービスを展開する楽天<4755>やLINE<3938>にとっては、嵐が過ぎ去ったようなものだろうが、戦いはこれで終わりではない。このあともQRコード決済サービスを巡っての覇権争いは続きそうだ。

PayPayはソフトバンク<9984>とヤフー<4689>が出資して設立した企業「PayPay株式会社」が実施しているサービス。2018年12月4日から2019年3月31日まで支払い額の20%分を還元するキャンペーンを実施する予定だったが、12月13日に還元総額が100億円に達したため、同日の23時59分にキャンペーンを終了した。

PayPayはキャンペーン終了を知らせるプレスリリースで「今後も新たなキャンペーンの実施を予定している」とし、いち早く利用者のつなぎ止め対策を打ち出した。

これに対しLINEは12月7日に、コミュニケーションアプリ「LINE」で支払いをするとLINE内に表示される専用のバーコードを読み取ることでLINEポイントが付与される新サービス「SHOPPING GO」を始めた。

当初はファッションブランド「earth music&ecology」国内286店舗での利用に限られるが、年内には家電量販店のビックカメラやコジマ、ソフマップでも利用できるようになる。

楽天は12月4日以降、新たなサービスは発表していないが、近いうちに対抗策を打ち出すのは想像に難くない。3社が生み出す新たなサービスやキャンペーンが消費者を刺激することも必至だ。

3社の競争はこれだけではない。加盟店争奪戦も熾烈化しそうだ。日本でのキャッシュレス支払いはクレジットカードが中心で、決済手数料が高いため、小規模な小売店や飲食店には普及していない。

このためPayPayは QRコード決済サービスの手数料を3年間無料にするとともに、初期導入費、入会手数料もすべて無料として、小さな店への普及に力を入れる作戦にでた。楽天、LINEの両社も一時は決済手数料を無料にしたが、現在、楽天は導入費用が無料で、決済手数料率は3.24%。LINEはLINE Pay 据置端末の利用料が月額1500円で、決済手数料は2.45%となっている。

一気に導入が進む大手のチェーン店などへの攻勢とともに一店一店足で稼ぐ地道な加盟店獲得活動も必要になりそうだ。

日本のキャッシュレス化率はまだ20%ほど。3社にとって開拓の余地は大きい。加盟店争奪戦にも新たなキャンペーンが生まれそうだ。

文:M&A Online編集部