ソフトバンク<9984>とヤフー<4689>は、インドのデジタル決済会社Paytmと連携してスマートホン決済サービスPayPay事業に乗り出した。
12月4日に始まったPayPayで支払いをした人を対象に支払額の20%、総額100億円分を還元する「100億円あげちゃうキャンペーン」が人気で、スマホ決済サービスの勢力図が大きく変わりつつある。
そのPayPay事業立ち上げで連携したPaytmとはどのような企業なのか。
Paytmはインド最大のデジタル決済企業で、3億人以上のユーザーと800万のオフライン加盟店に決済システムを提供している。
インド最大のモバイルインターネット企業であるOne97 Communicationsが親会社で、本社はインドのデリー首都圏にある。
Paytmのシステムは、公共料金支払いや、映画のチケット、旅行予約、授業料、携帯と衛星放送のリチャージなどが可能で、PayPayで用いられているQRコードでの支払いなどの技術も持つ。
社名のPaytm はPay Through Mobileの略で、モバイルを通じて支払うという意味がある。
ソフトバンクは2017年5月にPaytm の親会社であるOne97 Communicationsに14億ドル(1568億円=1ドル112円で換算)を出資した。paytm は2015年に中国のアリババからの出資を受けており、ソフトバンクの出資は Paytm のアリババ依存を弱めるのが狙いの一つと言われている。
ソフトバンクとヤフーはキャッシュレス決済の普及を目的に2018年6月に「PayPay株式会社」を設立し、Paytmの技術やノウハウを活用して、PayPay事業の立ち上げの準備を進めてきた。
PayPayの支払い方式は、店が提示したQRコードを利用者が自身のスマホで読み取る方式と、利用者が自身のスマホに表示したQRコードを店が読み取る方式の2つがある。
文:M&A Online編集部