コンビニ戦争「スマホ決済」覇権握るのはどこか
スマートホン決済サービスが広がる中、コンビニエンスストアでも陣取り合戦が激化してきた。店舗ではコミュニケーションアプリ企業、通販企業、携帯電話会社、コンビニエンスストア自体が入り乱れての戦いとなる。
みずほ銀行と三井住友カードが2019年3月からキャッシュレス対応の新サービスを始めた。
みずほ銀行はスマートホン決済サービス「J-Coin Pay」アプリの提供を開始したほか、三井住友カードはVisa、Mastercardなどのクレジットカードの付与ポイントを通常の5倍に引き上げた。
2019年10月の消費税引き上げに伴って、日本政府がクレジットカードや電子マネーなどでの支払いに対し、5%のポイント還元を検討する方針を打ち出しており、これに対応してLINE<3938>やPayPayなどが、キャッシュレス化の流れを取り込もうと、さまざまキャンペーンを展開中。
消費税アップの10月に向け、こうした動きはさらに過熱するものとみられ、メガバンクやスマートホン決済サービス会社、通販会社、携帯電話会社などを巻き込んだ大きな波が押し寄せそうだ。
みずほ銀行が提供する「J-Coin Pay」はお金を「送る」「送ってもらう」「支払う」という行為がスマートホン上で行える。アプリにチャージしたり、預金口座に戻すといった機能もあり、いつでも、どこでも、無料でこれらサービスを利用できる。
3月1日からみずほ銀行の預金口座の登録が可能で、3月25日からは北海道銀行や群馬銀行、京都銀行、北九州銀行など全国の約60の銀行の預金口座でも同様のサービスが受けられるようになる。
代金の支払いができる企業はウエルシア薬局やヤマダ電機、ファミリーマート、松屋フーズホールディングス、JR東日本など20社強で、今後加盟店を増やしていく計画。
三井住友カードはクレジットカードのポイントをこれまでの1000円につき1ポイントに加え、250円につき1ポイントを付与する。通常ポイントと新たなポイントと合わせると、ポイントはこれまでの5倍になる。
三井住友カードが発行するプロパーカードが対象で、エントリーなどの手続きなしで手軽に利用できる。使用できる店舗はセブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンのコンビニエンスストアと、マクドナルドの合わせて4社。
三井住友カードでは同時に、非接触IC決済であるVisaのタッチ決済機能をプロパーカードに搭載する。レジにあるリーダーにタッチするだけで、サインや暗証番号の入力などが不要になる。
Mastercardについても非接触決済の準備を進めており、将来はVisa同様、サインや暗証番号入力を不要にする。
経済産業省はキャッシュレス比率を2025年までに現在の2倍の40%に高める方針を打ち出しており、この方針に沿った形で今後、新サービスの開発や新規参入、M&Aなどが活発化しそうだ。
文:M&A Online編集部
スマートホン決済サービスが広がる中、コンビニエンスストアでも陣取り合戦が激化してきた。店舗ではコミュニケーションアプリ企業、通販企業、携帯電話会社、コンビニエンスストア自体が入り乱れての戦いとなる。
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