「100億円あげちゃうキャンペーン」で話題をさらったPayPayが本領発揮
PayPayはヤフオクドームで販売する生ビールの支払いに、「PayPay」を利用すれば、通常1杯700円の生ビールを350円の半額で販売する。将来はヤフオクドームの完全キャッシュレス化を目指す。
スマートホン決済サービスが広がる中、コンビニエンスストアでも陣取り合戦が激化してきた。
ファミリーマートは独自のスマホ決済サービス「ファミペイ」を2019年7月にスタートする。ローソンもスマートホンで支払うデジタルギフト「クオ・カードペイ」の取り扱いを2019年3月26日から始める。
クオカード(東京都中央区)は「クオ・カードペイ」の利用可能店を順次拡大していくとしているが、当面はローソンのみの取り扱いとなる。
セブン&アイ・ホールディングス<3382>は電子マネーのnanacoを登録することで、セブン-イレブンでスマートホン決済ができるアプリ「セブン-イレブンアプリ」などのダウンロード数が目標より4カ月前倒しで1000万を突破したと発表した。
スマートホン決済サービスは、支払いの際にポイントの付与や、クーポンの利用などさまざま特典がある。このためポイントの還元率やクーポン内容が勝敗を分けることが予想される。スマートホン決済を巡るコンビニ戦争はこれからが本番だ。
ファミリーマートの「ファミペイ」はクーポンや電子レシート機能、電子マネー・FamiPayによる決済が可能。具体的なサービス内容は未定だが、PayPayによる「100億円あげちゃうキャンペーン」が大きな話題になったただけに、サービス開始時のキャンペーンに注目が集まる。
ローソンが取り扱う「クオ・カードペイ」はギフトカードのクオカードのデジタル版。贈り主は「クオ・カードペイ」のURLを、プレゼント先のスマートホンに送信。受け手はURLを開いて金額が表示されたら受取完了で、その後店舗のレジでスマートホンの画面に表示されるバーコードを示すだけで支払いができる。
セブン-イレブンの「セブン-イレブンアプリ」は2018年6月に提供を始めたもので、当初は1年間でダウンロード数1000万を目標にしていた。「イトーヨーカドーアプリ」や2018年12月に加わった「西武・そごうアプリ」と合わせて2019年1月末にダウンロード数は1107万となった。
コンビニエンスストアで使用できるスマートホン決済サービスは「LINE Pay」「楽天ペイ」「d払い」「Origami Pay」「PayPay」「au PAY(2019年4月サービス開始)」など数多くある。これに「ファミペイ」「クオ・カードペイ」「セブン-イレブンアプリ」が加わるわけで、コンビニエンスストアの店舗ではコミュニケーションアプリ企業、通販企業、携帯電話会社、コンビニエンスストア自体が入り乱れての戦いとなる。
日本フランチャイズチェーン協会がまとめたコンビニエンスストア統計によると、2018年の全店の売上高は10兆9646 億円で、前年度より2.6%増えた。ただ既存店でみると売上高は9兆7244 億円となり、伸び率はわずか0.6%にとどまる。
わずかな伸びしろを押さえることのできる勝者はどこだろうか。
文:M&A Online編集部
PayPayはヤフオクドームで販売する生ビールの支払いに、「PayPay」を利用すれば、通常1杯700円の生ビールを350円の半額で販売する。将来はヤフオクドームの完全キャッシュレス化を目指す。
楽天、LINE、PayPayの陣取り合戦が盛んだ。すでに一部の小売店や家電量販店、飲食店などでは楽天、LINE、PayPayが入り乱れての競争になっており、終わりなき陣取り合戦の様相を呈してきた。
PayPay「100億円あげちゃう」キャンペーンの大ヒット後、対抗策が注目されていた楽天ペイがジャブを放った。加盟店を増やし、スマートホンQR決済サービスで主導権を目指す。