後継者不在率は70%超、収益が上がっている今こそM&Aによる事業承継

今後懸念される点は、公共工事の減少傾向と地域格差である。公共工事は、平成26 年度は前年度比4.3%上昇したものの、平成27年度は1兆1,917億円減少のマイナス6.9%(そのうち土木工事は1兆829億円減少のマイナス9.8%)と5年ぶりの減少に転じた(表2)。

都道府県別の受注高も13都道府県(公共工事では31都府県)が前年度比マイナスに転じるなど、公共工事や地域別では、ここ数年の需要拡大が一段落しつつある。

昨今、経営者の高齢化が進んでいる中、親族内承継を選択しないといった考え方の変化もあり、後継者不在のためM&Aにより会社を譲渡するという形での事業承継を選択する企業が増えている。業種別後継者不在率を見ると、建設業はサービス業と共に70%を超えており、他業種以上に後継者問題が課題となっていることがわかる(表3)。

公共工事の減少等、受注全体の調整局面に差し掛かっている今、「収益が上がっている時期=M&Aを進めやすい時期」でもある。後継者問題の解決も含めて、企業・事業譲渡を検討するには最適な時機が到来していると言えるだろう。

M&A情報誌「SMART 2016年秋号」の記事を基に再構成しております
まとめ:M&A Online編集部

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