【M&A戦略】 上場企業株、割安に取得 周辺事業に進出

 RIZAPは美容・健康事業を軸に考えており、M&Aについても美容・健康事業の拡大、または美容・健康事業とのシナジーをテーマにM&Aを実施してきた。M&Aにより美容・健康事業を拡大させる一方で、美容・健康事業とのシナジーが見込めない会社については積極的に株式譲渡をしている。2007年に3社、2008年に3社、2013年9月に1社、2015年5月に1社の株式を外部に譲渡した。

RIZAPグループの主なM&A

年月 内容
2006年12月 生鮮魚介類加工品の製造販売を行う丸主中柏水産(売上高47億円)の株式50.8%を6億円で取得。
2006年12月 インターネット広告事業を行うアクディア(売上5億円)の株式100%を4億円で取得。
2007年1月 美容機器等の製造販売を行うジャパンギャルズ(売上14億円)の株式80%を4億円で取得。
2007年3月 食品原材料や包装資材の輸入販売を行うシステムパーツ(売上5億円)の株式100%を6,500万円で取得。
2007年3月 健康食品や薬品の販売を行うラピー(売上2億円)の株式100%を1.7億円で取得。
2007年7月 乳製品の製造販売を行う弘乳舎(売上24億円)の株式100%を36億円で取得。
2007年9月 孫会社である福岡弘乳舎(売上2.8億円)の株式の保有分全て(100%)を3,000万円で売却。
2007年9月 孫会社である弘乳舎熊本販売(売上5.2億円)の株式の保有分全て(100%)を1,000万円で売却。
2007年9月 孫会社である北九州弘乳舎(売上2.1億円)の株式の保有分全て(94%)を700万円で売却。
2008年2月 丸主中柏水産(売上47億円)の株式の保有分全て(55.3%)を6.8億円で売却。
2008年4月 美容機器の輸入販売を行うBijin(売上3.2億円)の株式86%を8,600万円で取得。
2008年6月 2006年12月に子会社化したインターネット広告事業を行うアクディア(売上5億円)の株式の保有分全て(100%)を売却。
2008年9月 ラピー(売上2.9億円)の株式の保有分全て(100%)を1.9億円で売却。
2011年12月 化粧品類の開発・製造販売を行うミウ・コスメティックス(売上3,300万円)の株式100%を7,400万円で取得。
2011年12月 サプリメントやコスメティック商材の企画・卸売を行うアスティ(8.5億円)の株式100%を4円で取得。
2011年12月 テレマーケティングサービス、コールセンター事業を行うエムシーツー(売上1億円)の株式100%を4.2億円で取得。
2012年4月 マタニティ関連商品、内祝いギフト関連商品の販売を行うエンジェリーベ(売上36億円)の株式50.01%を1.5億円で取得。
2013年8月 化粧品の製造工場を有する日本リレント化粧品(売上4.2億円)の株式100%を6,200万円で取得。
2013年9月 婦人既製服の企画、製造、販売を行う馬里邑(売上16億円)の株式100%を1.9億円で取得。
2013年9月 住関連ライフスタイル商品の企画・開発・製造及び販売を行っているイデアインターナショナル(売上49億円)の株式66.25%を6億円で取得。
2013年9月 弘乳舎(売上29億円)の株式の保有分全て(93.44%)を25億円で売却。これにより食品関連事業から撤退している。
2014年1月 ゲームやフィットネスなどのエンターテイメント事業を営むゲオディノス(売上83億円)の株式72.03%を5.5億円で取得。その後、2014年7月にゲオディノスの商号をSDエンターテイメントに変更している。
2014年4月 ネットマーケティングを行うDropWave(売上6億円)の株式75%を300万円で取得。
2014年5月 婦人服・紳士服の企画及び販売を行うアンティローザ(売上16億円)の株式100%を1.5億円で取得。
2014年12月 商業デザインの企画・制作、写真業、印刷業、広告業を営むエーエーディ(売上8.6億円)の株式100%を3億円で取得。
2015年3月 アパレルのインターネット通信販売事業等を営む夢展望(売上65億円)の株式73.54%を7.4億円で取得。
2015年5月 テレマーケティングサービス、コールセンター事業を行うエムシーツー(売上1億円)の株式の保有分全て(100%)を子会社であるSDエンターテイメントに5,800万円で売却。
2016年2月 注文住宅やリフォームを手掛けるタツミプランニング(売上95億円)の株式96%を25億円で取得。
2016年3月 書籍・雑誌の出版及び販売を手掛ける日本文芸社(売上42億円)の株式100%を20億円で取得。
2016年4月 婦人服・服飾雑貨の企画・製造・販売を手掛ける三鈴(売上48億円)の株式100%をヨンドシーホールディングスから4.5億円で取得。
2016年5月 インテリア小物雑貨及び生活雑貨の販売等を行うパスポート(売上109億円)の株式65.83%を第三者割当増資にて11億円で取得。
2016年6月 富裕層向けの医療・美容、健康を中心とした美容・ヘルスケア分野に係る予約・送客サイト事業を手掛けるエンパワープレミアムの株式50%を4,500万円で取得するのと同時に、第三者割当増資により株式を3.1億円で取得した(持分は50%と変わらず)。
2016年7月 体型補正用婦人下着の販売、化粧品の販売等を手掛けるマルコ(売上155億円)の株式64.35%を第三者割当増資にて27億円で取得。

 RIZAPのM&Aは、基本的には株式買収金額が比較的小さいことが特徴である。しかし2016年に入り10億円を超えるM&Aを4件実行しており、年々大型化しているのは注目すべきである。

 株式買収金額が最も大きかったのは2007年に子会社化した弘乳舎(36億円で買収)であるが、2013年にアスラポート・ダイニングに株式全てを25億円で売却している。買収金額が多額になる見込の会社の株式は100%取得せず経営権を支配できる50%超を取得するにとどめているケースが多い。