また、上場会社の株式は時価を大きく下回る価格で買収している。2014年1月のゲオディノス(売上8,370百万円)をTOBにより子会社化した際の1株あたり純資産が556円に対し公開買付価格は178円である。2015年2月の夢展望(2013年東証マザーズに上場)の買収もその典型である。アパレル業界全体の業績が低迷しており、アパレル商材を扱う同社の業績も悪化していたが、2012年に同社が金融機関と締結したシンジケートローンのコベナンツ(財務制限条項)に記載されている「2期連続経常損失を計上した場合に借入を一括返済する」ことが現実化したことで同社の資金繰りが悪化した。同社の資金援助に唯一手を挙げたRIZAPが相当有利な第三者割当増資により同社を子会社化するという結果となった。なお、その後、RIZAPが親会社になるという期待から同社の株価が急伸、その結果、同社の株主全体に大きな利益をもたらしている。

 M&Aを推し進める一方で、新たな収益基盤を創造するため、下表のように産学提携、共同研究や各分野のリーダー企業との提携も進めている。今後はM&Aだけでなく業務提携も増加することが予想される。

RIZAPグループは大手企業や大学との業務提携も加速している

(図) 提携企業とその目的

年月

提携企業

目的

2015年9月

MRT

医療連携事業に関する業務提携

2015年10月

電通九州

先進的マーケティングに関する業務提携

2015年10月

SBIホールディングス

ヘルスケアサービスの共同開発を含む業務提携

2015年11月

ソフトバンク

ヘルスケアとICT領域における新サービス共同開発の合意

2015年12月

東海大学

RIZAPメソッドの体内脂肪の変化に対する共同研究開始

2016年1月

アリババ

中国消費者向け越境ECにおける当社グループ商品販売及びマーケティング開始に関する業務提携

2016年1月

筑波大学

RIZAPメソッドの心理社会的変化に関する共同研究開始

2016年2月

医療法人社団T.O.Pドクターズ東京国際クリニック

新たなヘルスケアサービスに関する業務提携

2016年6月

伊藤忠商事

RIZAPブランドのアパレス展開におかるマスターライセンス契約の締結

2016年10月

ファミリーマート及び伊藤忠商事

RIZAPブランドを訴求したヘルスケア及びライフスタイル領域全般における業務提携