イオン<8267>の子会社が相次いで苦境に陥っている。イオン系の靴小売り大手ジーフット<2686>は2020年2月19日に2020年2月期の業績予想を下方修正した。同社は2020年1月8日にも業績予想を下方修正しており、わずか40日ほどで業績が予想を大きく上回るスピードで悪化したことになる。 

前日の2月18日にはイオン系コンビニのミニストップ<9946>業績予想を下方修正し、3期連続の最終赤字への転落を発表した。 

イオンの2020年2月期は売上高8兆6000億円に対し、当期純利益は250億円の見込みで、利益率は0.3%ほど。中国や韓国の来日旅行客の減少や新型コロナウイルスの感染拡大などに伴う消費低迷で、グループ企業内に業績の下方修正が広がればイオン自体の業績にも影響がでそうだ。 

暖冬で冬物靴が販売不振に 

ジーフットは2020年2月期の営業損益と経常損益をそれぞれ10億円の赤字から16億円の赤字に、当期損益を22億円の赤字から35億円の赤字に修正した。1月8日に営業損益、経常損益、当期損益をすべて黒字から赤字に修正したばかりだった。 

暖冬の影響で冬物シーズン商品の値下げ販売を行ったため売上総利益率が低下し、赤字幅が広がった。スポーツ靴や子供靴の販売は計画を上回ったため、売上高は900億円を据え置いた。 

1月8日時点では天候不順や消費税率の引き上げ、靴小売り事業への他業種から参入、Eコマース(電子商取引)の拡大などを下方修正の要因として挙げていた。 

イオンがホームページに掲載しているグループ企業は100社を超えており、総合スーパー事業やスーパーマーケット事業のほかにも、ヘルス&ウエルネス事業、総合金融事業、ディベロッパー事業、サービス・専門店事業、国際事業などを手がけている。この中からミニストップ、ジーフットに次ぐ業績下方修正企業が現れるだろうか。 

イオンは7期連続で日本の小売業トップの座を守っており、2位のセブン&アイ・ホールディングス < 3382>(2020年2月期の売上高は6兆6880億円の見込み)とは2兆円近い売り上げの差がある。業界トップ企業の業績動向に注目が集まる。 

【ジーフットの業績推移】※単位:億円、2020年2月期は見込み

  2016年2月期 2017年2月期 2018年2月期 2019年2月期 2020年2月期
売上高 1039.33 1022.24 972.82 950.13 900
営業損益 55.15 50.05 22.38 3.51 △16
経常損益 54.73 50.27 22.79 3.88 △16
当期損益 28.14 26.8 7.51 △14.78 △35

【ジーフットの2020年2月期業績予想の推移】単位:億円

  当初予想 2020年1月8日の修正2020年2月19日の修正
売上高 950 900 900
営業損益 6 △10 △16
経常損益 6 △10 △16
当期損益 4 △22 △35

イオンの保有割合は66% 

ジーフットは1931年にツルヤ(1971年にツルヤ靴店を設立)として創業、1972年設立のイオン子会社のニューステップと2009年に合併し、現社名になった。 

イオンは2005年にツルヤ靴店と資本提携し、持分法適用関連会社としたあと2008年にTOB株式公開買い付け)で子会社化した。 

イオンが2020年2月5日に提出した大量保有報告書によると、イオンによるジーフット株式の保有割合は66.73%となっている。

ジーフットの沿革
1931ツルヤ創業
1971ツルヤ靴店設立
2005イオンと資本提携
2008イオンの子会社に
2009ニューステップと合併し、社名をジーフットに変更
2015東京証券取引所1部上場、名古屋証券取引所1部上場

文:M&A Online編集部