ロボットメーカーのFUJI<6134>は中国向け輸出が好調なことから業績を上方修正した。米中貿易摩擦や新型コロナウイルスなどの影響で業績の足を引っ張られる企業が多い中で、一人気を吐いた格好だ。

同社では新型コロナウイルスの感染拡大により生産、調達、販売に影響が出る可能性があるとしているものの、業績を上方修正した2月13日時点では影響が出ていないため、2020年3月期は予想通りの数字になる可能性は高そう。FUJI製ロボットが中国でもてはやされる理由は何なのか。

スマホと5G関連の需要が増大

FUJIは2020年3月期の売上高をそれまでの予想より4.5%多い1380億円に引き上げた。利益はいずれも2ケタの増益予想で、営業利益は同13.4%増の186億円に、経常利益は同13.5%増の193億円に、当期純利益は同12.6%増の143億円に修正した。 

スマートフォンや次世代通信規格5G関連向け設備が中国で堅調に推移したことなどにより、ロボットソリューション事業が大きく伸びたのが要因だ。 

販売が好調なのはプリント基板に電子部品を装着する電子部品実装ロボットで、業界で初めて画像認識機能を採用するなど高い技術力を持つことから、中国国内で導入意欲が盛り上がった。 

2020年3月期の業績予想については、2019年8月8日の第1四半期、同11月8日の第2四半期、そして今回の第3四半期と3度修正した。売上高は3度とも増収修正だが、利益は第1四半期に価格競争の激化を理由に、営業利益、経常利益、当期純利益をいずれもいったん引き下げた経緯がある。 

第2四半期、第3四半期はともに中国需要に支えられ増益修正となったが、採算性の悪化から2019年3月期と比較すると、売上高は6.9%の増収となるものの、営業利益は19.5%、経常利益は17.7%、当期純利益は15.2%の減益にとどまる。 

ただ当初予想より減益幅が8ポイントほど改善するため、配当を従来予想より10円増やし、前年度と同じ年50円配にする。

【FUJIの2020年3月期業績予想】※単位は億円

当初予想 第1四半期時予想 第2四半期時予想 第3四半期時予想
売上高 1260 1290 1320 1380
営業利益 167 146 164 186
経常利益 175 152 170 193
当期純利益 130 112 127 143