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迷走する「ゼロックス買収劇」−米メディアの報道は

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富士ゼロックス R&D スクエア 3(富士ゼロックス提供)

ゼロックスとの別離は、富士フイルムにとって「幸運」

5月14日の米ブルームバーグは、富士フイルムの視点からの記事を発表。今回の交渉がひとまず破談となった結末を、大局的に見て「喜ぶべき」とした。そして富士フイルムが経営統合に際し、金額の釣り上げに応じなかったことを「賢明」と賞賛した。

富士フイルムにとって今回の経営統合は「現金支出なしに米ゼロックスを管理し、(富士フイルムと米ゼロックスとの)アジアの合弁企業である富士ゼロックスを間接的に完全子会社にすること」が目的であり、「売り上げが減少している(業務用コピー事業の)領域で、経営統合のために現金を支出して事業の拡大を図ること」ではないというのが理由である。同記事は、高成長を遂げている製薬会社シャイアーに意味ある「求愛」を重ねた武田薬品工業<4502>のケースとは対照的にとらえるべきとした。

そして、富士フイルムをかつてのライバルだった米コダック社と比較。デジタル時代への移行に成功した富士フイルムならば「豊富な資金をもって買収先探しに苦労することはあるまい」とし、今後も独自の改革路線を歩むべきと記事を締めくくっている。

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合併で3社のシナジー効果を発揮する方針だったが…(同社発表資料より)

<参照記事>

https://www.nytimes.com/reuters/2018/05/14/business/14reuters-xerox-m-a.html

https://www.washingtonpost.com/pb/business/icahns-xerox-win-doesnt-guarantee-victory-brooke-sutherland/2018/05/14/ff5caefa-579f-11e8-9889-07bcc1327f4b_story.html?nid=menu_nav_accessibilityforscreenreader&outputType=accessibility&utm_term=.ff17eea35ecb

https://www.bloomberg.com/view...

文:Yuu Yamanaka/編集:M&A Online編集部    

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富士フイルムホールディングスの助野健司社長は18日記者会見し、対立の構図が強まっている米ゼロックスとの統合について「ベストなシナリオであることをぶれずに主張し、未来の価値を株主と分かち合いたい」と述べ、計画を撤回する考えのないことを強調した。

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