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迷走する「ゼロックス買収劇」−米メディアの報道は

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富士ゼロックス R&D スクエア 3(富士ゼロックス提供)

アイカーン氏の「勝ち」は、「勝利」とは言い切れず  

同5月14日の米ワシントンポスト紙は、米ゼロックスの大株主でアクティビストでもあるアイカーン氏、ダーウィン・ディーソン氏の表面的な「勝ち」について、解決したというより「むしろ多くの疑問が生まれる」としている。

経営統合の合意破棄は「行きつ戻りつした」和解交渉の果ての出来事だが、いま起こっていることは、米ゼロックスの未来に対する不確実性の「ほんの始まりにすぎない」とも指摘。「米ゼロックスの大株主たちが、株価を10%も下落させて実現した結果である」と皮肉った。

同記事では、両社の経営統合案がもたらすメリットの大部分は、米ゼロックスと合弁会社である富士ゼロックスとの統合によるコスト削減と、地理的な利益配分の改善にあったと解説。

アイカーン氏らが1株40ドル以上の現金入札を望んだのに対し、富士フイルムにとってはそれでは経営統合の魅力が乏しくなるとした。その理由として「現在の富士フイルムの関心はヘルスケアや化粧品事業にあり、同社の株主もそれらの分野へのドル投資を期待している」ことを挙げた。

同紙はアイカーン氏とディーソン氏のこれまでの交渉を「激しい戦い」と称したうえで、今後は「米ゼロックスの株価を引き上げる負担が彼らにのしかかってくる」と指摘。そして現在のところ、米ゼロックスの株価は「同社がこれから進んで行く道そのものを歩んで(下落して)いるように見える」と結んだ。

米ゼロックスのロゴマーク
米ゼロックスが進むのは「いばらの道」か(Photo By Ken Bosma)

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富士フイルムホールディングスの助野健司社長は18日記者会見し、対立の構図が強まっている米ゼロックスとの統合について「ベストなシナリオであることをぶれずに主張し、未来の価値を株主と分かち合いたい」と述べ、計画を撤回する考えのないことを強調した。

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