リクルートホールディングス<6098>が目指す「2020年に人材領域でグローバルNo.1になる」との目標が現実味を帯びてきた。

同社は2018年9月までに約1285億円を投じて求人口コミサイトを運営する米グラスドアの全株式を取得し子会社化する。

2012年に約1000億円を投じて買収した求人検索サイトを運営する米インディードとの相乗効果を高め、求人、求職の市場で新たな事業を創出する作戦だ。

グラスドアの成長力が魅力

2016年にはオランダの人材派遣会社USGピープルを約1885億円で買収しており、今回の買収で駒はそろった。

目標期限まであと2年。残された期間にグローバルでトップを走るスイスのアデコをどのようにして追い詰めるか。“勝負手“に注目が集まる。

グラスドアは2007年に設立した企業で歴史は10年ほどしかない。2018年3月期の売上高は190億円ほどで、営業損益は約24億円の赤字だ。世界一を目指すための「駒」としては実に弱々しい。

リクルートホールディングスの2018年3月期の売上高見通しは2兆1660億円で、人材世界最大手であるアデコの売上高(3兆円超)との差は1兆円ほどもあるからだ。

だが、グラスドアの成長性に目を向けると状況は変わってくる。グラスドアのサイトには190カ国以上で投稿される77万社を超える企業の口コミ情報が掲載されており、月間5900万人もの人が利用している。

この企業情報とインディードの求人検索機能は補完関係にあり、求職者や求人企業の希望に合ったマッチングを提供すれば急成長が見込めるというわけだ。

インディードが買収後4年ほどで売り上げを7倍ほどに伸ばした実績を見ると、リクルートホールディングスが描く急成長構想に説得力が出てくる。

そもそも求人市場は先進国を中心に成長が続いており、スマートフォンなどの情報技術を使ったサービスには発展の可能性が秘められている。

こうした状況を投資家も理解したようで、買収を発表した翌日の2018年5月9日の株価は前日比80円高の2717円と小幅な動きながら、出来高がそれまでの数日間の2倍ほどに膨らんだ。