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エイチ・ツー・オー リテイリング そごうと西武の店舗名変更 次のM&Aは
エイチ・ツー・オー リテイリングは2017年10月にセブン&アイ・ホールディングスから買収した、そごう神戸店を「神戸阪急」に、西武高槻店を「高槻阪急」に名称変更する。
百貨店業界は2000年代に業界地図が大きく変わった。2003年6月にそごうと西武百貨店を事業会社としてミレニアムリテイリンググループが発足したのを皮切りに、次々と経営統合が進んだ。
2006年6月にセブン&アイ・ホールディングス<3382>が2003年に発足したミレニアムリテイリングを完全子会社化。さらに2007年9月には松坂屋ホールディングスと大丸が統合して、共同持株会社J.フロントリテイリング<3086>が発足した。
2007年10月には阪急百貨店と阪神百貨店が経営統合し、持ち株会社エイチ・ツー・オーリテイリングを設立。2008年4月には三越と伊勢丹が経営統合して、持ち株会社三越伊勢丹ホールディングス<3099>が発足。2008年10月に阪急百貨店と阪神百貨店が合併し、阪急阪神百貨店が誕生した。
その後も経営統合が続き、2009年8月にはミレニアムリテイリング、そごう、西武百貨店が統合し、そごう・西武が誕生。2010年3月に大丸と松坂屋が合併し、大丸松坂屋百貨店が誕生。2011年4月に三越と伊勢丹が合併して三越伊勢丹が誕生した。
この間、高島屋は2008年10月に阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー リテイリングとの経営統合に乗り出したものの、2010年3月に経営統合が破談になってしまった。
それまでの百貨店統合はどちらかがリーダーシップを取る形だったが、大阪・難波に旗艦店を持つ高島屋と、わずか4キロメートル足らずの大阪・梅田に阪急阪神百貨店を構えるエイチ・ツー・オー リテイリングは、どちらも譲らなったのが原因と言われる。
高島屋はこのあと現在まで、大手百貨店との経営統合には動いていない。エイチ・ツー・オー リテイリングとの破談後のM&Aとしては、2012年に衣料雑貨のネット通販サイトを運営するセレクトスクエアの株式の66・27%を取得して子会社化した案件がある。
両社の持つ顧客基盤や通販ノウハウを融合し、ネット通販事業を拡大していくのが狙いで、当時ネット通販事業で早期に100億円の売上高を実現すると発表していた。
ではこうした独自の道を歩む高島屋の業績はどうだろうか。
年月 | 百貨店業界のM&A |
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2003年6月 | そごうと西武百貨店を事業会社としてミレニアムリテイリンググループが発足 |
2006年6月 | セブン&アイ・ホールディングスがミレニアムリテイリングを完全子会社化 |
2007年9月 | 松坂屋ホールディングスと大丸が統合して共同持株会社J.フロントリテイリングが発足 |
2007年10月 | 阪急百貨店と阪神百貨店が経営統合し、持ち株会社エイチ・ツー・オーリテイリングを設立 |
2008年4月 | 三越と伊勢丹が経営統合して、持ち株会社三越伊勢丹ホールディングスが発足 |
2008年10月 | 高島屋がエイチ・ツー・オー リテイリングとの経営統合を発表 |
2008年10月 | 阪急百貨店と阪神百貨店が合併し、阪急阪神百貨店が誕生 |
2009年8月 | ミレニアムリテイリング、そごう、西武百貨店が統合し、そごう・西武が誕生 |
2010年3月 | 高島屋がエイチ・ツー・オー リテイリングとの経営統合を断念 |
2010年3月 | 大丸と松坂屋が合併し、大丸松坂屋百貨店が誕生 |
2011年4月 | 三越と伊勢丹が合併して三越伊勢丹が誕生 |
エイチ・ツー・オー リテイリングは2017年10月にセブン&アイ・ホールディングスから買収した、そごう神戸店を「神戸阪急」に、西武高槻店を「高槻阪急」に名称変更する。