実際にその動きはあったようですが、東芝は4月末に漫然と諦めてしまいPwCあらた監査法人と「心中」することにしてしまいました。だったら余計に本日は決算短信を提出して東証との関係だけでも維持しておくべきだったはずです。決算短信には監査法人の「意見」が不要だからです。
要するに東芝の現経営陣には、そういった生き残るために必要最低限の戦略もないことになります。
さらに奇怪なことに、本日IRした「2016年度通期業績見通し」では、4月11日の発表では8300億円になっていたWHに対する親会社保証と貸倒引当金の合計が、何の説明もなく9800億円に「増額」されています。
そこを記者会見でアナリストに質された平田専務取締役は「いやあ、把握できていませんでしたね」と答えただけだったようです。まるで他人事です。
さらに本日は、半導体メモリー事業の分社化・売却について、協業先の米ウェスタンデジタルが「差し止め」を国際商業会議所(ICC)の国際仲裁裁判所に申し立てたとも報道されています。
これも他人事の現経営陣では、ますます泥沼に嵌ってしまうだけとなりそうです。かくして東芝は自ら「破滅」に向かっていくことになります。
本記事は、2017.5.16公開「闇株新聞」より転載しております。
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