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幻となった「森永ホールディングス」乳業・製菓の経営統合が破談 投資家は失望売り

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 森永乳業<2264>と森永製菓<2201>は経営統合に向けて検討を終了すると発表した。両社を巡っては2月24日に日本経済新聞が「2018年4月をメドに持株会社方式で経営統合する見通し」と報道。両社も「経営統合に限らず様々な可能性について検討していることは事実」とコメントしていた。統合によって、明治ホールディングス<2269>に続く総合菓子・乳業メーカーが誕生すると期待されていただけに投資家の失望は大きく、両社の株価は急落している。

 31日の東京株式市場で、森永乳業株は売り注文が膨らみ、終値は826円と前日比約15%下げた。森永製菓も約7%安の4940円となったが、乳業よりは下げ幅は小幅にとどまった。投資家は経営統合を見送ることによる影響は森永乳業の方が大きいと見ているようだ。

 それもそのはず。前回の記事で指摘した通り、売上高規模では森永乳業が大きいが、投資家が重視するROE(自己資本利益率)や時価総額では、森永製菓の方が優位な状況にある。森永製菓が経営効率の劣る森永乳業と一緒になることによって、短期的には森永製菓のROEなどが低下し、必ずしも株主の得にならないことも想定された。

 さらに経営統合した場合に会計上は森永製菓が売上規模の大きい森永乳業を「買収」する形となる可能性もあった。あくまで会計上の話とはいえ、森永乳業にとっては、あまりいい気持ちのする話ではないだろう。

 森永製菓、乳業は経営統合を見送った理由について「両社それぞれの事業戦略への注力により、経営基盤の強化を図っていくことを最優先すべきとい う結論に至った」とまったく同じコメントを発表している。

 両社とも足元の業績が好調なことで経営統合を急ぐ危機感が薄れていたとの見方もある。2016年4~12月期の連結営業利益は森永乳業が前年同期比58%増の225億円、森永製菓は56%増の168億円。両社の事業はアイスクリームなど一部で重複するものの、統合による合理化を急ぐほど、悪い業績ではないと思われる。

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