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三越伊勢丹、M&Aでコト消費を収益源に エステ・旅行会社を相次ぎ買収

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三越伊勢丹はエステサロンの運営会社を買収した(イメージ写真)

 三越伊勢丹ホールディングス<3099>が新規事業の育成に向けM&Aを加速している。昨年末にエステティックサロンの運営企業を買収したのに続いて、今月10日、東証2部上場の旅行会社ニッコウトラベルに対する株式公開買付けTOB)を発表した。背景にあるのは百貨店事業に依存していては将来が先細りになるとの危機感だ。モノの売り買いから、サービスや体験を楽しむ「コト消費」に個人消費がシフトとすると見て、事業ポートフォリオの拡大を急いでいる。

 ニッコウトラベルは1976年、海外旅行の代理店業務を目的として日航トラベルとして設立され、1979年に商号をニッコウトラベルに変更している。「ゆとりある豊かな旅」「高い安心感と満足感」を主眼とし、自社添乗員の添乗による質の高いツアーを展開する。顧客は60 歳代以上が大半を占めており、特に 70 歳代は全体の半数ほどを占めているという。

 一方、三越伊勢丹は「旅行は代表的なコト商品」と位置づけ、2015年1月に全額出資の旅行子会社「三越伊勢丹旅行」を設立。自主企画の旅行事業の強化に乗り出していた。とりわけ時間とお金に余裕のあるシニア世代の旅行市場の拡大をビジネスチャンスととらえ、新規事業として育成する考えだった。

 開示資料によれば、三越伊勢丹は2016年5月中旬にニッコウトラベルの創業者で筆頭株主の久野木和宏氏から株式の売却意向があることを確認し、買収の検討を始めた。ニッコウトラベルはシニア向け旅行に強みを持つ一方、認知度があまり高くなく、主な広告宣伝手段である新聞発行部数が減少していることから、シニア向けの新たな広告宣伝手段を模索しているところだった。三越伊勢丹は、東証2部に上場するニッコウトラベルの経営管理をグループで見る体制にして上場を廃止すれば管理コストを削減できると判断。2016年9月中旬にTOBを実施後に組織再編で全株を取得する二段階買収を提案した。

 1株あたりの買い付け価格は390円。10日の終値(301円)と比べて30%のプレミアムを付けた。しかし、取得価額は36億7800万円と2016年12月末の純資産(37億9600万円)を下回る水準で、三越伊勢丹は見方によっては安い買い物をしたと言えそうだ。

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