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東芝 半導体メモリ事業売却の行方は?

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東芝、半導体メモリ事業の売却に暗雲も

公開日付:2017.08.18

 8月10日、再建で揺れる(株)東芝(TSR企業コード:350323097、東京都)の2016年度(2017年3月期)及び2017年度第1四半期の財務諸表について、PwCあらた監査法人は「限定付適正」との意見表明を行った。これを受けて東芝は同日、本社で記者会見を開いた。
 会見で綱川社長は、「本日、2016年度の有価証券報告書、2017年度第1四半期報告を関東財務局へ提出した。限定付適正意見が付されたものの、2016年度末の貸借対照表は適正、2017年度第1四半期も前年同期との比較を除き不適正の表示はない」と述べ、「これにより当社の決算は正常化した」との認識を示した。

準備が進む会見場(8月10日、東芝本社)

2016年度、最終赤字9,656億円で債務超過

 資料によると、2016年度の連結業績は構造改革によるテレビ・パソコン事業の縮小などが響き、売上高は4兆8,707億円(前期比5.5%減)。営業利益は2,707億円の黒字(前期は4,830億円の赤字)を確保した。最終利益(当社株主に帰属する当期純利益)は、3月29日(アメリカ現地時間)にウエスチングハウス(WH)を中心とした海外原子力子会社(当時)が連邦破産法第11章を適用し、連結対象外としたことなどで損失1兆2,801億円を計上したため、9,656億円の赤字(同4,600億円の赤字)となった。
 これにより株主資本は5,529億円の欠損、資本合計(純資産)は2,757億円の欠損となった。
東京証券取引所は上場廃止の基準を「債務超過の状態となった場合、1年以内に債務超過の状態でなくならなかったとき(原則として連結貸借対照表による)」と定めており、2017年度も債務超過の状態から抜け出せないと東芝は上場廃止となる。
 なお、6月23日に東芝が発表した2016年度の業績見通しを受け、東証は8月1日付で東証1部から2部へ指定替えしている。

利益の源泉は半導体メモリ事業

 2017年度第1四半期の連結業績は、売上高1兆1,436億円(前年同期比8.2%増)だった。ストレージ&デバイスソリューションのうち、半導体メモリ事業が好調に推移した。営業利益は966億円(同492.8%増)を確保。最終利益は前年同期に非継続事業利益として計上した家庭電器事業の売却益がなくなったことから503億円(同36.9%減)だった。
 半導体メモリ事業部門の売上高は2,578億円で全体の22.5%にとどまる。だが、営業利益は903億円で、全体の93.3%を占めている。
 綱川社長は「(半導体)メモリ事業は(販売)価格がキープされている。激しい市場なのでこれが長く続くかわからない。我々の見込みには4Q(2017年度第4四半期)にかなりの価格ダウンが入っている」と述べた。
 これは4Qの業績見通しが厳しいだけでなく、売却に向けた作業を進めている半導体メモリ事業の子会社である東芝メモリ(株)(TSR企業コード:023477687、東京都)の企業価値にも影響を与えかねず注目される発言だ。

TSR

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8月14日の午後にBloombergが関係者の話として「東芝のメモリー事業売却交渉、支払時期などを巡り失速」なる記事を配信し、それまで高値307円まで買われていた東芝株が260円まで急落、前週末比5円安の287円で終わりました。東芝のその後の経過も含めてまとめてみます。


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