企業価値の算出法は、年買法、DCF法、類似会社比準法等があるが (各項目参照)、いずれの方法においても算定過程に主観的な判断の要素が含まれ、影響を受ける。
M&Aにおいて、売り手側は会社への思い入れ等の心理的な要因により企業価値を高く考えがちであり、買い手側は将来予測の不確実性や投資の安全性から売り手よりも企業価値を低くとらえるため、売り手の考える企業価値 (セラーズバリュー) と買い手の考える企業価値 (バイヤーズバリュー) は必ずしも一致せず、双方の交渉の結果決定した金額が企業価値であるといえる。
つまり企業価値とは、一般的にそれぞれの立場や価値観、その企業との関わり方により主観的に認識されるもので、一義的に決定するものではない。