スマホにみる見る電子部品サプライヤーM&Aの相克(3)盤石な基礎の構築に活用した村田製作所

 さまざまな電子部品を供給してきた村田製作所。それはスマートフォン(スマホ)に対しても同じだ。スマホはさまざまな電子部品を詰め込んで成立している製品であり、ディスプレイパネルやカメラ、無線通信モジュール、CPU、電源制御回路、電池といった部品で構成されている。村田製作所の活躍する余地のそもそも非常に大きい。

 村田製作所は、スマホや携帯電話の電子部品の研究開発や製造・販売を自社で進めてきた一方で、M&Aも活用して製品の供給力の強化を図ってきた様子だ。

 特に、無線通信につかうアンテナ部品や通信モジュールなどの分野で企業や事業を取得しているようだ。今回は村田製作所のスマホやスマホ部品の製品ラインナップを切り口に、過去のM&Aの活用についてみてみよう。

村田製作所のラインナップ、Bluetooth・WiFiなど通信モジュールから電源制御まで

 スマートフォン全体で見れば、膨大な数の電子部品が使われており、スマートフォンの部品サプライヤーはその旺盛な需要を取り込もうとしてきた。実際、ロームや日本電産などが需要を掴み、成長を維持してきたし、村田製作所もそのうちの1社だ。

 村田製作所のスマホ向けの電子部品ラインナップを一覧すると、幅広い。具体的には、無線通信機能に関連するチップ多層ダイプレクサ、表面波デュプレクサ 、表面波フィルタ、Bluethhoth・WiFiモジュール、CPUともかかわる水晶振動子、チップフェライトビーズ、おサイフケータイやiPhoneのアップルペイで使われるNFC向けのアンテナなどが、製品ラインに並んでおり、広くカバーしていることがわかる。

 実際、スマホの部品にはほかにも、大小さまざまな部品が使われており、例えばディスプレイパネルはもちろん別に大手サプライヤーから供給されている。液晶パネルであれば、シャープやジャパンディスプレイが思い浮かび、日系の液晶パネルのサプライヤーとしては、まだまだ存在感を示している形だ。

ベンチャーへの出資にも積極的

 村田製作所も他のスマホ向けの電子部品サプライヤーと同様に、要所要所でM&Aを活用しており。2000年以降の買収は電子部品を中心に16件となっている。特に大型の買収では、ソニーとソニーエナジー・デバイスからのリチウムイオン電池事業の取得や、東光や東京電波の買収があげられる。